- 「誰かと一緒にいても、何だか孤独で辛い…。」
- 「誰も自分のことを分かってくれない…。」
- 「親しい友人もいなく、ほんとうに寂しい…。」
孤独な気持ちで一杯だと、何もかもをネガティブに捉えてしまって辛いですよね。
本記事では、辛い孤独感を軽減するために知っておくべき事について解説していきます。
孤独で辛いとき、確かめなければいけない3つのこと
孤独で辛いときにこそ確かめるべきこと、それはこの3つです。
- 自分が他者に対して、心を開けているか
- 「孤独=みじめなこと」と辛い思い込みをしていないか
- 明日も同じく生きていられると思い込んでいないか
孤独に苦しんでいる人の中には、自分で気付いている/いないに関わらず、
「他人に合わせる生き方」
をしてしまっている方が多くいます。
この「他人に合わせた生き方」というのが、孤独を軽くするカギとなります。
1.辛いとき、自分が他者に対して心を開けていたか
孤独が辛い時というのは、他人に合わせる生き方から抜け出す良い機会とも言えます。
他人に合わせる生き方をしているということは、あまり自分を表現せずに他人と接しているということです。
たとえば友人付き合いでも、
- 「どこに食事行く?」
「どこに旅行行く?」
と聞かれても「何でもいいよ」と言ってしまう
- 「暑いからクーラー付けていい?」
と言われても、自分は「クーラー苦手なんだよね」とは言えない
- 周りの人が皆「おいしいね」
と言ったら、おいしくなくても「そうだね」と言ってしまう
また職場でも、
- 自分が疲れていても残業頼まれたら「大丈夫です」と言ってしまう
- 疲れていても、作り笑顔で愛想を振りまいてしまう
これは相手に対して、心を開いて交流できていないということなります。
もちろん、本音と建て前の使い分けは大切です。
しかし、いつも誰とも心を開かずに接していても、心が通じる人と出会えるわけはありません。
心が通じる交流がないと、人は誰でも孤独を感じてしまう生き物です。
本音を言わず、建て前ばかりでは、結果的に辛い孤独を感じてしまう結末となってしまうわけです。
>>>「自分って誤解されやすい」と職場で悩む人が知るべき真実
そのため、孤独を感じた時に無理に人と会って孤独を埋めようとすると、いつも以上に他人に合わせた振舞いをすることになります。
それは結局、心を閉じた交流になるため、孤独はますます深まる悪循環になってしまうわけです。
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2.「孤独=みじめなこと」と辛い思い込みをしていないか
世間一般の価値観では、孤独について、
- 孤独は良くないもの
- 独りの人は寂しい
- 独りでいる=友達いない人
というレッテルを貼られがちですよね。
無意識に自分も「孤独な気持ちというのは、みじめなもの」と思って苦しんでいるかもしれません。
しかし、本当の自分はどう感じているのでしょうか。
- 本当は一人でも別にいい
- 独り焼肉とか独りカラオケとか行ってみたい
- もっと独りでいることが窮屈でない社会になって欲しい
ただ、いくらこうした思いを持っていたとしても、
独り = 孤独 = みじめだと思われて孤立してしまう
という思い込みが、自分に必要のない不安を感じさせているんです。
つまり孤独を辛く感じさせているものは、
「孤独という今の状態では、孤立してしまうに違いない」
という隠れた不安・焦りだということです。
>>>「友達がいない…寂しい…」その気持ちを一人で克服する方法
3.明日も同じく生きていられると思い込んでいないか
辛い孤独感からなかなか抜け出せない大きな理由に、自分の人生の終わりが見えていない可能性が挙げられます。
これは、
「自分の人生がいつかは終わるという事実に、現実感がない」
とも言え、そのために、
今の状態がこれからもずっと続く
と思ってしまうわけです。
つまり孤独感とは、「人生がつまらない」と感じているとも捉えられるんです。
その原因は色々とありますが、共通して「毎日刺激がない」ことが挙げられます。
この刺激とは、
- いつもは食べないご飯を食べる
- 新しい人との会話
- いつもは着ない服装をする
などであり、毎日同じことの繰り返しで特に何も変わらない生活は、確かに不安に駆られたり、考え悩むことも少ないです。
しかし、その代償としての「つまらない、満たされない人生」となってしまうんですよね。
そして、なぜ刺激がない毎日を送ってしまっているのかをさらに深掘りしていくと、そこには、
「明日も同じく生きているはず」
と思い込みに突き当ります。
もし余命1か月でも、孤独のままでは辛いのか
もし、自分が医者から「余命1か月です」と言われたとしたら、どんなことを思い考えるでしょうか。
一度じっくり考えてみて欲しいんです。
- 「寂しいと悩んでいたけど、そんなこともう、どうでもいいかも」
- 「お金のためだけに働くのはもうやめたい」
- 「最後なら、あの人に連絡をとってみたい」
長年の研究で、人は自分の死に直面した時に、色々な後悔をすることが分かっています。
終末医療現場で人生の終わりが見えた患者の方の中は、様々な後悔をする人が多いようです。
一例を挙げると、
- 夢をかなえられなかったこと
- 感情に振り回された一生を過ごしたこと
- 故郷に帰らなかったこと
- 美味しいものを食べておかなかったこと
- 仕事ばかりで趣味に時間を割かなかったこと
著書「死ぬときに後悔すること25」
もし後悔することが思い浮かんだのなら、それはつまり、
やりたかったこと、やりたいこと、興味のあることがあった
ということですよね。
- 「あと1か月しかないなら、旅行に行ってみたい」
- 「あの人に会っておきたい」
自分の中で臨場感を持って、
「本当にあと1か月しか、残りの人生がない」
と思い込むことが出来れば、何らかのやりたいことや思い残したことが思い浮かぶはずです。
人生限りがあるという事実の前では「孤独で辛い」という気持ちは変化する余地がある
「人生でやりたいことがある!」
と気付けると、ネガティブな気持ちから脱出できる可能性があります。
もしやりたいことが分からないなら、行動に移してみましょう。
でも行動に移すと言っても、何をすればよいか分からないですよね。
そんな人にオススメなのは「普段、自分が行かないような場所に行ってみる」ことです。
普段行かないような高級ホテルやレストランへ行ってみることで、大いに刺激を得られるはずです。
「とくにやりたいことがない」という人については、次のことを試してみてください。
それは、今まで行ったことがないような高級レストランを予約して行ってみる。また、今まで泊まったことがないような高級ホテルを予約して泊まってみる、ということです。
なぜそんなことを試してみてもらいたいかというと、もしかしたら「やりたいことがない」と言っている人は、自分の理想が見えていないだけなのかも知れないからです。
著「今日が「最後の1日」だとしたら、今の仕事で良かったですか?」
これは、日々の中にいつもと違う刺激を入れるということです。
また高級ホテルやレストランへ行くといった「大きな行動」でなくとも、たとえば、
- いつもと違う道を通る
- いつもと違う飲み物を買ってみる
これだけでも、少しずつ行動を積み重ねるだけで、自分がこれまで知らなかった世界を知り、自分への新しい刺激となります。
孤独感という気持ちと一体化しないこと
孤独感を軽くするために、さらにしっかりと押さえておいて欲しいことがあります。
それは、
「自分自身」と「孤独感」というものは別々のもの
だという事実です。
自分自身と気持ちを別々に分けることを、脱同一化と言います。
客観的に自分の気持ちを眺めてみようとすることで、自分と距離を置くことができるんです。
「ただそのまま、認めて、眺める」のをただひたすら繰り返していると、このような落ち込む気持ちと、それを眺めている自分とは別であること(脱同一化)、
そして眺めている自分こそ自分であり、落ち込んだ気持ちはどれほど強烈であれ、それは自分のごく一部にすぎないことがジワーッと自覚されてきます。
すると、その気持ちと自分自身とのあいだにおのずと「距離」(空間/スペース)が生まれてくるのです。
人生を半分あきらめて生きる
この「自分自身」と「孤独な気持ち」を同一のものとして認識しないよう意識するだけでも、孤独感にどっぷりと飲まれることからは逃れやすくなります。
また、SNSを見ることも、孤独を感じさせる大きな要因の一つです。
もちろん、SNSを見ない方がいいとは言いません。
他人の充実した生活ぶりが満載の投稿を見た時に、自分と他人を比較してしまうことで孤独感は生じます。
そんな時、
「この孤独感は自分そのものではない」
と意識して、ただ気持ちを眺めてみて確かめてみてください。
孤独で辛いとき、それは決して自分が悪いわけではないんですよね。
ただ自分が誤解していた、気付いていなかったことがあっただけとも言えるんです。
そして、そんな辛いときにこそ、人に合わせてしまう自分について少しだけ向き合ってみてほしいと思います。