どうしても悩みを一人で抱え込んでしまい苦しい
他人に相談した方がいいとは分かっていても、なかなか人を頼れないと辛いですよね。
本記事ではなかなか他人を頼れない人でも、悩みを一人で整理する方法について解説していきます。
頭では誰かを頼った方がいいと分かっていても、一人で抱え込んでしまう
「人に気軽に質問したり、頼み事を相談したり、誰かを頼ることが出来ない」
小さな悩みでも、一人で抱え込んでしまうと、
- ストレスで体調を崩す
- 感情や気持ちが不安定になる
こうした状況に陥りやすくなりますよね。
本当は誰かに相談したり出来れば良いですが、
- 「こんなことを質問したら、「こんなことも知らないヤツ」だと思われるかも」
- 「上司からの仕事の依頼や誘いを断るなんて出来ない」
- 「たとえ相談しても、自分の気持ちを分かってくれる人なんていない」
このように、相談すること自体に不安を感じてしまう場合って多いですよね。
一人で考えてもどうすればいいのか分からないし、誰にどう頼っていいのかも分からない。
そんな場合に、自分一人で抱え込んでいる状態から脱却できる方法があります。
それは、悩みを自分の外に出してしまうということです。
一人で抱え込む人が悩みを整理する方法
誰かを頼ることには抵抗がある…
そんな時にはまず、自分一人で悩みを整理するところから始めます。
とにかく頭の中を書き出してみる
まずは紙でもスマホのメモ帳でもいいので、書き出してみることです。
これは心理学で「外在化」と呼ばれています。
外在化とは、
自分の中にある主観的な考えを、一度外に出すことで客観的に捉え直す
というものです。
人に相談することが苦手な人は、その悩みごとを客観的な視点で捉えられていないことが多くあります。
そのため、たとえば「仕事が処理しきれない」と悩んでいた場合、
「仕事が処理しきれない自分は、仕事が遅いダメな存在なんだ」
というように、出来事と自己評価を関連付けてしまっている可能性が高いんです。
しかし、書き出すという外在化をすることで、出来事と自己評価を切り離して捉えることが出来るようになります。
すると、その出来事を他人に相談する(打ち明ける)ことがやりやすくなるんです。
それは相談したときに自分を否定されるかもしれないという不安がその分軽くなるからです。
外在化の具体的な方法とは
まず、誰かに相談するとしたら「何を聞いてもらいたいのか」を具体的な言葉にしてみることから始めます。
その際、聞いてもらいたい事が、
- 「この業務は絶対に私がやるべきことなのか」といった物事の判断基準なのか
- 「あの人が嫌でもうストレス」といった自分の気持ちのことなのか
こうしたことを自分の中で整理することも同時に行っていきます。
そのように書き出そうとしていくと、作業前は
「この仕事は私がやることじゃないと、あなたも思うよね?」
と誰かに相談したいと脳内では思っていたとしても、いざ書き出し始めると本当は
「仕事で関わる〇〇さんのことが嫌で仕方がない」
という自分でも気付かないフリをしていた気持ちを自分が実は持っていると気付いていけるはずです。
自分の頭の中だけで考えている場合、情報が整理できていると錯覚しがちです。
しかし実際に悩みが整理されるのは、誰かに相談するなど自分の外に出す段階なんです。
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一人で抱え込んでしまう理由
1.自分の悩みを「把握する作業」が足りてない
頭の中だけで考えていても、悩みはあまり整理されないんです。
それは頭の中だけでは、自分の悩みをきちんと文章化するのが難しいためです。
自分は本当は何に悩んでいるのかを、実は自分がよく分かっていないことが多いんです。
たとえば、
- 表面上の悩み:
今やっている仕事をもうやりたくない - 本当の悩み:
その仕事でたまに接する先輩社員の威圧的な態度が嫌だ
この悩みを掘り下げていく方法には「なぜなぜ分析」が有効な手法の一つとして挙げられます。
2.うまく相談できなかった過去の経験がある
一人で抱え込んでしまう理由には、もう一つ、過去に相談をして傷づいた経験がある可能性が挙げられます。
過去に誰かに悩みごとを相談した際に、
- 「自分の気持ちを全く分かってもらえなかった」
- 「軽く受け流されてしまった」
- 「逆に説教されてしまった」
このように、相談した相手に自分を否定されたと感じた経験が、誰しもにあるのではないでしょうか。
確かに誰でもそんな経験をすれば、もう誰にも相談なんかしたくないと思ってしまうのは当然です。
しかし、相談する前に自分の悩みをきちんと外在化して自分の本当の気持ちを先に整理できていれば、もしかしたら結果は変わった可能性も考えられるのではないでしょうか。
どんなに一人で抱え込んでいても「言わなければ伝わらない」
自分の抱えている悩みをきちんと整理できてくると
「誰かに相談してみようかな」
と思えるようになることも出てくると思います。
そう思えたら、アサーションを使って伝えてみることも一つの手です。
アサーションとは、
「相手の立場や気持ちも配慮するけど、自分の気持ちも主張もきちんと伝える手法のこと」
です。
このアサーションについては、下記の記事でも詳しく取り上げています。
自分の心の声をきちんと聴くことが何より大切
一人で抱え込みやすい性格だと、どうしても「自分を守る」ことが出来なくなりがちです。
人はストレスから逃げるという選択肢をなくした時、精神的に追い詰められます。
そして、最後まで耐えたのち、全てを失ってしまうこともあります。
そうならないためにも、最後、どうしてもダメそうと思う前に「逃げてもいい」という選択肢を持っておくことが大切です。
世間の風潮では、「何でも一人で抱え込むことは良くないことだ」と言われています。
しかし、心理的に誰かを頼ることに抵抗感を強く持っている人が多くいることも事実です。
誰かに相談できれば、それに越したことはありませんが、その前にまずは
「自分一人で、頭の中の悩み事を書き出して整理する」
このことを実践するだけでも、一人で抱え込むことへの苦しさは軽くしていけるはずです。