- 「頑張りたいと強く思うのに、どうしても頑張ることができない」
- 「何をしても心の底から楽しいと思うことができなくなった」
もう心が壊れそうなのに、それでも自分を楽にしてあげられないという葛藤は、本当に辛く苦しいものです。
本記事では、心が壊れるまで頑張ってしまう人の心理とその解決の糸口についてお伝えしていきます。
心が壊れそうでも頑張ってしまう人へ伝えたいたった1つのこと
どんなに辛く苦しくても自分に無理を重ねてしまうのは、多くの場合、自分の心を犠牲にしてでも守りたいものがあるからです。
だから決して自分の心が弱いせいなどではありません。
- 「仕事のストレスがあまりに辛く、もう生きている意味がわからない」
- 「夫(妻)との関係で、もう心が壊れそう」
それなのに自分はなぜ、その状況にただ耐えることしかできないのか。
その打開策は、自分の心の葛藤を知ることで見えてくるはずです。
心が壊れそうなとき、自分の中で起きていること
精神的に追い詰められている状況では、もう自分の感情全てがわからなくなってしまってもおかしくありません。
心が壊れそうなくらいのストレスが長期間かかり続けると、人は無意識に感情をマヒさせることで、辛い・苦しいという感情から逃れようとします。
では、そもそもなぜ心が壊れそうな状況でも、そのストレス源である仕事や人との関係性の中などから逃れるという行動を起こせないのでしょうか。
それはその仕事や人との関係性の中に、ある種の「依存」をしている可能性があるからです。
逃れることができないのは心の底に「絶対に感じたくない気持ち」があるから
- 「仕事をしている自分、パートナーがいる自分にしか価値がない」
- 「人から〇〇だと思われたくない」
- 「今の仕事やパートナーに踏ん切りをつけて、新たな人生を始める自信なんてない」
こうした上記のような思いの裏には、
- 「条件付きの自分でなければ、周囲から孤立してしまう」
- 「条件付きの自分しか、自分は受け入れられない」
といった、
「ありのままの自分では誰にも愛されない」
という自己無価値感や見捨てられ不安、恐怖心が隠れている場合があります。
このような強い自己否定の感情・気持ちを感じることは、自分の存在価値を根本から揺るがしかねません。
そのため、こうした「絶対に感じたくない感情・気持ち」から目をそらすために、仕事や他者などに無意識に依存してしまっている場合があるということです。
つまり、心が壊れそうなのに頑張り続けてしまう人は、
自己無価値感や見捨てられ不安から心を守ることが最優先のため、ストレス源から逃げるという行動を起こせない。
その結果、ストレス源から心を守るために、喜怒哀楽の全ての感情をマヒさせてしまう。
こうした過程を経て、心が壊れていくと考えられるんです。
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自分の感情がわからなくなると、生きる意味がわからなくなる
感情をマヒさせると、辛く苦しい気持ちは感じにくくなります。
しかし一方で、楽しい・嬉しい気持ちも同時に感じにくくなってしまうという服作用もあります。
この副作用こそが、心が壊れそうになっているという無視できない症状なんです。
通常、人が自分の生きる意味を意識せずとも日常を送れるのは、今日を生きる原動力に「楽しいことをしたい!」という感情があるからです。
だからこそ、楽しい・嬉しいという気持ちが分からなくなると、自分が何のために生きているのか、その意味や希望を見失ってしまいやすいわけです。
>>>夢も希望もない人生になった時、その原因を徹底的に深掘りした結果…
そして感情がマヒしてしまう前にはたいていの場合、身体からSOSの発信があるものです。
身体は心を守ろうと、最後のSOSを出している
心が壊れそうなくらいのストレスに長期間耐え続けている状況では、多くの身体的な症状も同時に出やすい傾向があります。たとえば、
- 頭痛
- 吐き気
- 不眠
- 全身のだるさ(倦怠感)
こうした症状を無視し続けてしまえば、いずれ破綻をきたしてしまいます。
心が完全に壊れてしまう前に今一度、身体のSOSの声に耳を傾ける必要があるんです。
一度壊れた心は元に戻らないのか!?
一度心が壊れてしまったら、回復には相当な時間がかかってしまいます。
無理をし続けてしまった結果、元通りに働けない身体になったり、重いうつ病になったりするリスクは誰にでもあるものです。
これは実際に経験した方なら、きっと、
「あのとき、心が壊れそうだと感じる前に、早く逃げる決断をするべきだった」
と後になってから後悔すると分かるはずです。
しかしながら、心が壊れてしまってからではもう後悔しても遅いんです。
それは本当に心を壊してまでも大切にしたいものなのか
ストレス源に耐え続けてしまう人は結果だけを見れば、ストレス源から逃れること(仕事を辞める、パートナーと別れるなど)よりも、自分の心が壊れる方を選んでいることになります。
それはつまり、自分の心が壊れそうになってでも、自己無価値感や見捨てられ不安などの自己否定の気持ちと向き合いたくないということでもあります。
しかし、心が壊れてしまっては元も子もありません。
そこをしっかりと理解して、
「心が壊れてしまったら、現実的にどんなことになってしまうのか」
このことを自分事としてイメージできなければ、辛い現状から逃げるという行動を起こすことはなかなか難しいかもしれません。
そして心に余裕ができたときには「絶対に感じたくない気持ち」と少しずつ向き合うことで、ただ耐え続ける生き方を変えていけるはずです。