「将来に対して希望が見い出せない」
「ただ毎日が過ぎていくだけの日々を維持することが、苦しくてたまらない」
未来に対して明るいイメージが持てないと、誰でも無力感でいっぱいになり苦しくなってしまうものです。
ただ人生に対して夢や希望をもてなくなる原因には、いくつかの共通点があります。
その共通点に加えて自分の信念・価値観をきちんと押さえることが、前向きに人生を生き直す一歩になるんです。
本記事では、人生に希望を見い出すための方法について解説していきます。
そもそもなぜ夢も希望もない人生だと絶望してしまうのか
たとえどんなに努力を重ねたとしても、人生に絶望してしまうことはあります。
ただし、その理由には大きく3つの共通点があります。
- 今のレールの上での努力は報われないと感じてしまった
- 喜ばせる人がいなくなった
- 悩みをアウトプットせず一人で抱え込んでしまった
それぞれ見ていきましょう。
1.今の努力は報われると思えなくなり、夢も希望もなくなった
人生に絶望してしまう大きな理由の一つに、目標や楽しみが見い出せないことが挙げられます。
今の頑張りの先に得られるものがないと感じると、人は誰でもやる気が起きないものです。
たとえば仕事の場合、今のまま働き続けていれば、
- 〇〇という仕事のスキルが身に付く
- 欲しいものを買えるお金が、〇カ月後には貯まる
- 次の連休には遊びに行く時間ができる
こうした希望があるからこそ、人は今日も仕事を頑張れるわけです。
もしなぜか頑張れないのであれば、自分はその仕事を通じて自己成長ができないと感じているのかもしれません。
今の仕事をすることで自分は成長できる、またはその仕事が楽しいと思えれば、自然と気力は沸くものです。
しかし目標や楽しみがなければ、それはただ生きることだけが目的となってしまいかねません。
それでは誰でも生きる意味を見失ってしまいます。
2.夢も希望もないのは、喜ばせる人がいなくなったから
人生に希望を見い出しにくくなる理由の2つ目には、
「自分の仕事は、誰のためにもなっていない、むしろ迷惑をかけているのではないか」
と感じてしまっていることが挙げられます。
たとえば、これまで生きてきた中で「自分にとって大切だと思えた人」って、どんな方がいたでしょうか。
- 家族
- 恋人
- いつも気にかけてくれた上司
- 優しかった友人
実はこうした人たちの存在によって、自分が気付いていなくとも無意識下では、
「この人のために頑張ろう」と思えていたことで、仕事の意欲が沸いていた
そんな場合って意外に多くあるものです。
ただ、その心理の根底には「誰かの役に立っているからこそ、自分には価値がある」という思い込みが隠れている場合もあるんです。
>>>誰からも必要とされない自分に絶望したときに読んでほしい
また、生きる気力を失ってしまった原因には、そもそも自分の心の根底に自己否定がある可能性もあります。
- 今のままの自分ではダメ
- 他人の役に立つ自分でなければ価値がない
たしかに他人のために頑張ることは大切なことです。
しかし、その動機が一方的に「他人から認めてもらいたい」というものだけであれば、やはりいずれは頑張る意味を見失いかねません。
それでも周囲の人に対して、
「自分は何かしら他者に貢献できている」
と感じられているかどうかは、とても重要なことです。
その「他者への貢献感」を抱くことができないと、仕事をする意味も人生に希望を持つことも難しくなってしまいます。
そうした「自分は他人から認められている」という感覚が薄れてしまう、
つまり誰も喜ばせる人がいなくなってしまえば、誰でも人生に絶望してしまいやすくなるんです。
それでも会社ってどんなに頑張ったとしても、必ず認められたり必要とされたりするとは限らないものですよね。
だからこそ、どんなに小さなことでもよいので、
「自分は〇〇のために、もう少しだけ頑張ってみよう」
そう思えるものを持つこと、もしくはすでに自分は持っていることに気付くことが、夢も希望もないという絶望感から抜け出すための一歩になります。
3.悩みをアウトプットせず、自分の頭の中で抱え込んだため
どんなにメンタルが強い人でも、悩みを一人で抱え込めば、うつ傾向になってしまいやすくなります。
これはどんな悩みでも同じです。
頭の中だけで考えて答えを出そうとしても、なかなか悩みは解決しません。
ただ誰かに相談することは、かなり心理的にハードルが高いですよね。そこで、
- 誰かにメールで相談するように文字に起こしてみる
- 紙に書き出してみる
こうした頭の外へ考えを出して整理することで、自分の悩みを客観視しやすくなります。
つまり人生に夢も希望も持てなくなった時、自分の抱えている辛く苦しい思いをアウトプットすることで、見えてくるものがあるわけです。
昔の自分にとって、夢や希望とは何だったのか
少し昔の自分を思い出してみてください。
1年前、5年前、もしくは働き始めた頃の自分にとって、働く「目的」とは何だったでしょうか。
言い方を変えれば、働いた先の未来にどんな希望を持っていたでしょうか。
たとえば、
- なりたい職業になり、自己実現すること
- 結婚して子供を作って家庭を築くこと
- 趣味を続けること
- 早く仕事を覚えて一人前として社内で認められること
こうして思い出してみると意外にも、
「昔は何かしら、将来への明るい希望を持てていたのかもしれない」
ということに気付けるはずです。
たとえ今は将来への夢も希望もない状態だとしても、それは何らかの理由により、今の自分は働く意味が分からなくなってしまったと考えられるわけです。
では、その理由とはどんなことが考えられるのでしょうか。
理由1.純粋に働く目標を見失ってしまった
これは、働く上で目標としていたものを達成してしまった、もしくは目標自体がなくなってしまった場合です。
たとえば、
- 大きな仕事を成し遂げてしまい、目標を達成した
- 「車や自宅を買うためのお金を貯める」という目標を達成した
このように一時的に目標を見失っている場合や、
- 離婚などにより、「家族のために働く」という目的を失った
- 失業・社内異動などにより、積み上げてきたキャリアを失った
など離婚や失業といった、とても大きな目標を喪失してしまった場合もあります。
理由2.働くこと自体がとても苦しい状況になってしまった
たとえば、
- 長時間残業
- 自分が苦手とする業務
- 病気
- 体調不良
こうした原因により、フルタイムで働くことだけで人生が手一杯になっている場合、働きたくないと思ってしまうのは当然です。
こうなると、
生きるために働いているのか、
働くために生きているのか、
分からなくなりますよね。
そうすると日常が「こなすべき事」ばかりになり、精神的にも余裕がなくなってしまいます。
>>>「義務感で生きる人生・生活」を変えるには、新しい解釈が必要
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夢も希望もない人生から脱するためには、時間を掛けて少しずつ行動していく
なぜ行動する必要があるのかというと、今見ている世界以外の可能性を知らないと、人は絶望状態から脱せないからです。
たとえば自分が大切にしている価値観によって、
- 「仕事は正社員でなければダメだ」
- 「〇〇歳までに結婚できなければダメだ」
こうして自分で自分を勝手に責めてしまう人は、意外と多くいるものです。
このように自分の価値観が偏りすぎていると、少しの失敗で大きく挫折してしまい、途端に人生に希望を持てなくなります。
しかし、これは逆を言うと、失敗したときこそチャンス!ということでもあるわけです。
夢や希望を見い出すために必要な変化
夢も希望もない状態からそれらを見い出していくには、何かしらの変化を起こす必要があります。
小さな変化が良い場合もあれば、大きな変化が必要な場合もあるんです。
小さな変化で好転させる方法
これは今の生活の中で少しだけ意識や行動を変えることで、人生を好転させていくというものです。
たとえば、
- 資格の勉強を始める
- 副業を始める
- 新しいお金を貯める目標を探す
このような今の仕事・生活を変えずに、プラスアルファで新しい目標を定めることで、希望を作るというものです。
これは今の仕事内容・職種に不満がない場合に有効な方法です。
>>>何がしたいか分からない30代が、仕事を変える前にすべき2つのこと
大きな変化が必要な方法
下記の方法は、新たに生きる目標をつくると言っても過言ではないくらい、大きなものです。
- 転職する
- 婚活する
- 引っ越しをする
これはいきなり必要だと思っても、すぐに行動に移せるものではないですよね。
しかし、もし、
「このような大きな変化をもたらす行動が、今の自分に必要なのではないか」
そう感じるなら、これまでの自分の価値観の振り返りをすることが近道になります。
その理由は、自分に大きな変化を起こす際にはプライドが邪魔をするからです。
>>>人並みの人生を諦めざるを得ない時…必要なのは諦め方を知ること
そのため、「自分が本当に大切にしている価値観とは何なのか」をしっかりと見極める必要があるからです。
自分としっかりと向き合っていくことが出来れば、少しずつ大きな変化を受け入れていくことが出来るようになります。
まずは、小さな変化を伴うことから始めてみて、それでも上手くいかない時に、大きな変化を伴う方法を考えてみましょう。
小さな一歩を踏み出すための具体的な方法
- 「心配性でなかなか一歩を踏み出すことが出来ない」
- 「思い切って一歩踏み出して人生を変えたい」
そんな状況を打開するために役に立つ方法、それは、
「5秒の法則」+「スモールステップ」
という2つの方法を組み合わせて利用することです。
一歩を踏み出せない人が意識すべき「5秒の法則」とは
これはメル・ロビンス氏が提唱している方法論のことです。
- やりたい事、やらなければならない事が頭に浮かんだら
- 5秒前からカウントダウンを始めて
- ゼロと同時に実行してしまう
という単純な方法です。
この方法、単純なだけにすごく効果があります。
それは、この方法論が脳科学の面からみても、合理的だからです。
人は、やらなくていい理由を自動的に探してしまう
5秒の法則のポイントは、自分に思考するスキを与えないことです。
ほとんどの人は「やらなきゃ」と思った時に、「やらなくていい」言い訳を色々と考え始めます。
- 「もし失敗したら」
- 「今はやるべきタイミングではないかもしれない」
など、やらなくていい理由や、やった時に生じるかもしれないリスクなどのことをグルグルと考え出してしまうと、もう動けなくなります。
それは考えている間に不安感が強くなっていくからです。
しかし、物事によってはやらずに今のままでいるよりも、やってしまった方が良いことって沢山ありますよね。
けれど、一歩踏み出すことがなかなかできない。
その理由は人間は本来、変わりたくない生き物だからです。
誰でも最初の一歩が一番大変
機械は最初の動き出す瞬間に最もエネルギーを必要とします。
機械同様、人間もまた同じです。
一度動き出しさえすれば、あとは最初ほどのエネルギーは要らなくなります。
そのため行動に移しやすくするためには、決断のハードルを下げることが効果的です。
まずはスモールステップで決断する
いきなり大きな行動を起こそうとしても、普通はなかなか行動できずに終わってしまいますよね。
なので、まずはスモールステップ(小さな行動)で始めることがポイントになります。
著「「めんどくさい」がなくなる本」では、ネット販売で稼ぎたいという相談の話で、
「実際にネットで商品を販売しようとしても、ためらいを感じて行動に移せない」
という相談者に対して、下記のように対応されています。
私はその相談者に、わざと失敗してもらうように、オークションサイトに登録して出品してもらいました。
「説明文も『これはバッグです』とひと言だけ書けばいい。写真も掲載しません。とにかく誰からも絶対に購入されないように出品してください」とお伝えしました。
すると、その人は心が軽くなり、あっという間に出品することができました。
もちろん、商品は売れませんでしたが、その後少しずつ改良を重ね、今ではネットでバリバリ稼ぐようになっています。
「めんどくさい」がなくなる本
>>>著『「めんどくさい」がなくなる本』の書評記事はこちら
他者の事例を見ることで、自分が陥っている”完璧を求める罠”に気付くきっかけになります。
夢も希望もないのは、外部環境よりも自分の価値観の影響が大きい
何か行動を起こせない理由って「絶対に失敗できない」と自分を無意識に追い込んでいる場合が多くあります。
行動を起こすに当たり、失敗を折り込み済みにできていないためです。
そして、これは、
- 「失敗してはいけない」
- 「みんなと同じ水準の人生でなければならない」
という価値観の問題が大きく関係しています。
極端なことを言えば、自分の価値観さえ変えることができれば、今の自分の置かれている状態で、夢も希望も感じることができるはずなんです。
そして価値観を変えるためには、やはり行動が必要なんです。
行動を起こしてみると、自分が今まで信じていた価値観が少しずつ変化していくんです。
しかし焦ることはないんです。自分のペースでゆっくりとやっていきましょう。