内向的な自分は誰かといるとすぐ疲れるし、何事も考え込みすぎるし、本当に生きづらい
周りの外向的な人たちと比べて、自分だけが人付き合いをうまくできないと、もうそんな自分が嫌になってしまいますよね。
また自分の性格のせいで、仕事もうまくいかないとなれば、誰でも思い悩んでしまうものです。
本記事では、内向的な自分への自信の取り戻し方と、自分の資質を活かしてラクに生きる術について解説していきます。
内向的で生きづらい人が、自分の資質を活かして無理なく生きる方法
自分の性格のせいで、これまで色々な苦労をされてきた方も多いと思います。
- 積極的に人と関われず、いつの間にか自分だけ孤立していた
- はっきりと自己主張できずに、仕事でも損な役回りばかりをしてきた
こうした生きづらい思いを和らげていくためには、まず、
「周りの外向的な人たちと同じ『普通』になる必要はない」
このことをきちんと納得して、理解していく必要があるんです。
その上で下記の2つのことが、内向的な人がこの社会で少しでも自分の資質を活かして、無理なく生き抜く知恵になっていきます。
- 仕事面:給与や雇用が安定した職をあきらめること
- 対人面:自分のコミュニケーションのスタイルを知ること
これらをしっかり理解するためには、まず内向的な人と外向的な人の役割の違いを押さえておく必要があります。
自分のことをよく知らないことには、この社会で幸せには生きられないからです。
内向的な人と外向的な人は、それぞれ役割が違う
そもそもこの社会での内向・外向的な人の割合は大きく異なっています。
諸説ありますが、一般的には約7割が外向的な人であるのに対して、内向的な人は3割ほどしかいないと言われています。
そんな社会の大多数を占める外向的な人は、この社会を維持することに長けた特性をもっています。
- みんなで協調して同じ価値観をもつことを重視できる
- 楽観的に物事を考えられる
- 他者へ過剰な警戒心をもたずに付き合える
- 多少の疑問があっても社会のルールを守ることを優先できる
外向的な人は、こうした社会を維持してみんなとの一体感を味わうことに喜びを感じるタイプが多いんです。
一方で少数派である内向的な人は、「社会」の外にある未知の地を開拓することに長けた特性をもっています。
未知の地を開拓するのは、命がけになりますよね。そのためいつも、
- 最悪の事態を想定して物事を考えられる
- 他者や天敵への警戒心をつねに持つことができる
- 自分独自の判断基準を大切にできる
- 単独か信頼できる少数の人とだけでも、人付き合いは満足できる
内向的な人は、自分の創意工夫によって新しいを発見をすることに喜びを感じるタイプが多い傾向があります。
このように内向的な人と外向的な人とでは、それぞれ役割が大きく違います。
それを踏まえた上で、
「生きづらい人生から抜け出すためには、何が必要なのか」
そのことを仕事面と対人面から、それぞれ見ていきましょう。
仕事面:給与や雇用が安定した仕事はあきらめた方がいい
どのような仕事が合っているかは、もちろん人それぞれですよね。
内向的な人の場合、求められる能力やスキルが明確な仕事の方が合っている傾向があります。
それは、
「この能力や専門知識・スキルさえあれば、生きていける」
と思えることが安心感につながりやすく、やる気も出るからです。
逆に給与や雇用が安定した仕事ほど、能力やスキルよりも「協調性」が強く求められるため、外向的な人の方が合うことが多いんです。
しかしそれに気付かず、内向的な人が給与や雇用が安定した仕事を求めてしまうと、そうした仕事では、
- 仕事の能力より、人付き合いや場の空気を読む力が重視される
- 高い作業スキルより、とにかく失敗をしないことが求められる
これでは苦痛で苦手なことだらけの、生きづらい毎日になってしまう恐れがあります。
内向的な人ほど、自分の能力や専門知識・スキルを自分の支えにできる仕事に就くべきなんです。
では次に人間関係について見ていきましょう。
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対人面:自分のコミュニケーションのスタイルを知っておく
この記事を読んでいる人の中には「自分は他人とのコミュニケーションが得意ではない」と思い悩んでいる人もいるかもしれません。
しかしそれは全くの誤解です。
内向的な人は、そもそも何かの目的を達成するためにコミュニケーションをとります。
- 分からないことを聞きたい
- お互いの予定を合わせたい
- 目の前の問題の解決したい
一方、世の中でコミュニケーション能力が高いとされる人たちの場合は、周りの人との関係性を維持することを目的としてコミュニケーションをとります。
だからこそ特別意味のない世間話をしたり、目的もなく集まって長い時間話し合ったりできるわけです。
要するに、コミュニケーションの目的自体が違うわけです。
もし外向的な人のように話し上手になろうと思えば、それは内向的な人にとって「意味を感じられない会話」をずっとしなければならないことになりかねません。
つまり内向的な人はコミュニケーションが決して下手なのではなく、また不得意なわけでもないはずなんです。
こうした物事の視点を変えることによって、自己イメージを大きく変えられる心の仕組みの一つに、ラベリング効果というものがあります。
>>>ラベリング効果とは?生きづらい人生を楽にするための賢い使い方
「みんなと同じになりたい」が生きづらい思いを生む
日本では特に、多くの人が「普通はいいことだ」という価値観をもっています。
これと同じように、内向的な人が生きづらい思いを持ちながら、さまざまなことに悩み苦しんでしまう原因には、
自分もみんな(外向的な人)と同じようになりたい!
けれど、どれだけ頑張っても同じようになれない…。
というジレンマに陥りやすいことが挙げられます。
- 「いつもみんなと一緒にいたいけど、何だかすぐに疲れてしまう」
- 「みんなは仕事で怒られながらも成長しているのに、自分はすぐに心が折れてしまう」
そんな風に、
他人の出来ているところ
と
自分の出来ていないところ
を比べてしまえば、誰でも落ち込んでしまうものです。
そうして、
「みんなと同じ『普通』になれない自分には、価値がない」
こうした思いが、内向的な人の劣等感や疎外感を強めてしまっているんです。
しかしそうした生きづらい人生の根本的な理由は、
ほとんどの社会的評価が、外向的な人を基準に決められているからなんです。
社会は外向的な人に合わせたものになっているという事実
この社会は基本的に、人間性の評価基準も、生きる上での価値観も、一般常識も、そのほとんどが外向的な人が生きやすいように作られています。
たとえば、
- 我慢強いことが美徳とされる
- 自己犠牲をして他人を優先する人ほど褒められる
- 場を盛り上げられる人が評価される
- 他人と競争して、少しでも優位に立つことが良しとされる
だからこそ内向的な人が今まで苦しんできた劣等感や疎外感は、あくまでこの社会の基準に照らし合わせた場合にのみ、感じるものであり、本当は感じなくてよいものなんです。
- 自分は普通になれないという劣等感
- コミュニケーションが苦手だという劣等感
- 仲間の輪に入れないという疎外感
こうした生きづらさは内向的な人が、外向的な人たちとの競争の中に入り込んでしまうために生じるものです。
誰しもが、自分に合わない環境の中で幸せに生きることは難しいものです。
内向的な人は「未知の地」を開拓する中でこそ、輝ける
今まで自分が目指してきた「普通」とは多くの場合、あくまで外向的な人にとっての常識です。
それを内向的な人が自分自身を否定して、外向的な人たちの中の社会で評価されようとしてしまったことが、生きづらい思いを抱く大きな原因となっているんです。
自分が意味のないことだと感じていることを、多くの人や社会常識では「価値のあること」だとされていれば、
「自分は何のために生きているんだろう」
と生きる意味がわからなくなってしまうのも当然です。
だからこそ「こうあるべき」という社会の価値観よりも、「自分に合った生き方とは何か」を追い求めるべきなんです。
そのためにも「他人からどう思われるか」という他人の目を、いかに気にせずに自分の道を進んでいけるかが、重要になってくるんです。