誰にでも自分と相性が悪い人っているものですよね。
しかしHSPの人の場合、自分と合わない人との関係が自分を精神的に追い込んでしまう可能性があるんです。
本記事ではHSPの人と相性の悪い相手の特徴と、そうした人とうまく距離をとっていく方法について解説していきます。
【シーン別】HSPに合わない人の主な特徴
HSPの人が距離をとるべき相手には、一定の共通点があります。それは、
自分が相手の事情や気持ちをいつも深読みしなくてはならず、自分のことを振り回してくることです。
こうした共通点の現れ方は、相手が仕事の同僚なのか、または恋人なのかといったシーンによって異なってきます。
それぞれシーンごとに見ていきましょう。
シーン1.職場・仕事関係
仕事上の人間関係は、上下関係や利害関係があるため、すごく気を遣いますよね。
そんな中でもHSPの人にとって合わない人というのは、次のような相手です。
はっきりと指示内容を言わない上司
こちらが相手の意向を察しなければならない人のことです。
こうした上司の下で働く場合、自分が相手の意図をいつも深読みして気を遣わないとならないため、精神的に疲れやすくなります。
依存心が強い同僚
何でも自分を頼ってくる後輩や、何でも人のせいにして甘えてくる同僚がこれに当てはまります。
HSPは相手の感情に敏感なため、心の距離が近すぎる人といると、相手の感情に振り回されてしまうためです。
直観的に何か嫌だと感じる人
他人の気持ちに敏感だと、たとえ直観で自分と合わない人だと感じても、
相手に自分を無理に合わせようとしてしまう傾向があります。
しかし直観というものは、たいていの場合当たっていることが多いものです。
まして相手の感情に敏感で、直観に優れているHSPならば、なおさら自分の直観には正直になるべきなんです。
>>>職場の人間関係で悩んでいる人は、同僚と仲良くなってはいけない!
シーン2.恋愛関係
恋愛関係はある意味で、最も濃厚な人間関係ですよね。
そのため自分と合わない人だった場合のストレスも、その分だけ大きなものになってしまうわけです。
HSPの人との相性が良くない相手というのは、次のような人になります。
はっきりと自分の意見を言わず、あとから不満を言う人
このような人は、本当は自分の意見があるけれど、
- 自分の意見を言って、受け入れてもらえないときの恐怖心がある
- 直接言葉にして言わなくても、相手は自分の思いを察するべきだと思っている
こうした心の背景を持っている可能性がある人です。
HSPの人は相手が不満になったときは、その責任が自分にあるように感じてしまいがちです。
そのためよく不満を口にする恋人の場合、いつも相手の気持ちや都合を最優先にしなければならなくなります。
依存心が強い人
依存心が強い人というのは、基本的に恋人に対して要求が多いものです。
- 自分の辛い気持ちを慰めてほしい
- 愛していることを何かのカタチで証明してほしい
HSPの人ほど、このような相手とは相性が悪い傾向があります。
それはこうした合わない人の気持ちに寄り添いすぎて、要求を受け入れようと自己犠牲をしてしまうからです。
一人の時間をもつことを許してくれない人
HSPの人にとって、一人の時間というのは非常に重要なものですよね。
しかし、
- いつも常に一緒にいたいと言う
- 毎日用事がなくとも何回も連絡がきたりする
こうした束縛が強い場合、落ち着いて自分の心を休ませることができなくなります。
そうすると、一緒にいることや連絡がくること自体が、苦痛となってしまいがちです。
シーン3.友人関係
友人関係は仕事や恋愛関係と異なり、自分がその相手と、
「どんな関係性でいたいのか」
という気持ちをはっきりと持っていないと、交流が逆にストレスにもなりかねません。
ではHSPの人はどんな友人とは距離をとった方がよいのでしょうか。
目的もなく、いつも連絡をしてくる人
HSPの人はたとえ短い文の連絡でも、返信の内容を考えるのに、時間も労力も普通の人以上にかかってしまうことが多いものです。
それは、
- 「相手がどう受け取るか」
- 「相手の気持ちを害さないか」
などを深読みしすぎてしまうからです。
そのためマメに連絡をくれる人には嬉しい気持ちがありながらも、自分でも気付かないうちに精神的な負担になってしまうことが多いんです。
ネガティブなことばかり言う人
ネガティブなことばかりを言う人の場合、その相手の気持ちに入り込みすぎて、知らぬ間に疲れてしまうことがあります。
合わない人とまで言わずとも、適度な距離感をもって付き合うべき人ではあります。
自分の都合ばかりを優先する人
これは会う日時や場所、連絡をするタイミングなど、こちらの都合を無視して接してくる人のことです。
何でも率先して引っ張ってくれる人とも捉えられますが、結果的に自分が振り回されてしまうことになります。
こうした人との付き合いも、HSPにとっては精神的に負担が大きいものです。
HSPが相性の悪い人と上手に距離をとる方法
自分と相性が良くない人の特徴が分かっても、あからさまに距離をとったりすれば、相手との関係性がギクシャクしてしまいますよね。
特に仕事関係の人なら、ヘンに関係性がこじれることは避けたいものです。
そこでHSPの人が自分と合わない人と上手に距離をとっていくためには、次のことを意識する必要があります。
「相手がきちんと言葉で伝えたことだけ」を事実とする
相手の意見や気持ちを深読みしがちな人は、
相手が言葉で伝えていないことは、あくまで自分の想像でしかない
という事実に、気付いていない場合が多くあります。
たとえ相手の言葉数が足りなかったとしても、自分が深読みしている相手の気持ちは、推測でしかなく事実ではないわけです。
だからこそHSPの人は、相手がきちんと言葉で伝えたことだけを、事実とすることを意識して理解する必要があるんです。
つまり相手が言わなかったことは、気を遣わずにスルーしていいということです。
もしもそれで相手が怒ったり不満そうにしていても、それは自分の意見をはっきり言わずに言葉足らずな「相手の責任」です。
そうした合わない人とほど、きちんと距離をとるべきです。
自分に負担のない「断るスキル」を身に付ける
自分が振り回されてしまったり、頻繁に連絡をもらうことに自分が困っている場合、それを相手に伝えるには相当の勇気が必要になりますよね。
しかしこうした「NOを言うスキル」は、HSPの人が合わない人から自分を守っていく上で必要不可欠なものです。
その上で相手の気持ちを配慮しながら、しっかりと自分の主張も行うためのスキルに、アサーションというものがあります。
このアサーションとは、「事実、気持ち、要望、結果」の4つの順に自分の主張をしていくものになります。
たとえば、
友人から頻繁に連絡がきて、返信内容を考えることが負担になっていた
こうした場合、アサーションを使った友人に対する断りの文言は次のようになります。
「平日は仕事で返信する気力がないくらい、ヘトヘトなんだよね。
連絡くれるのはうれしいけど、ちゃんと返信もしたいから、
用事があるときは休日の土曜に連絡してもらえると、自分もゆっくり話ができるからいいんだよね」
このように伝えるだけでも、角が立たずに相手との距離をとっていけるはずなんです。
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自分と合わない人にも嫌われたくないという心理
HSPのような他人の気持ちに敏感な人は、人から嫌われることを極端に恐れてしまう場合が多くあります。
しかしたとえどんな人であろうとも、必ず誰かからは嫌われてしまうものです。
そのため自分と合わない人には、実はきちんと嫌われた方が良いというのもまた事実なんです。
それはヘタに好かれて振り回されてしまっては、自分が損をしてしまうからです。
焦らず少しずつ、自分を楽にする人付き合いのスキルを身に付けていきましょう。