- 「帰宅しても職場の人のことが頭から離れない」
- 「職場へ行って、あの人に会うのが憂うつだ」
同僚との関係は誰でも本当に気を遣うし、正解がないからこそ悩み疲れてしまいますよね。
本記事では、職場の人間関係で悩んでいる方へ向けて、同僚とどのように向き合っていけば良いかについて解説していきます。
職場の人間関係で悩んでいる人は、同僚と仲良くなってはいけない!
職場の人間関係で悩んでいる人が陥っている大きな問題の一つに、
職場の人との心の距離感が近すぎる
というものがあります。
職場の人との心の距離感、すなわち関係性を「友人や家族」の延長線上として、無意識に考えていると深みにはまってしまいます。
では、なぜそうなってしまうのでしょうか。
人間関係には大きく2つある
人間関係は大きく「上下関係」と「共存関係」とがあります。
この2つの関係性を確認しておくと、
-
会社組織内での関係性
-
この関係性の中には、強い利害関係が存在している
-
報告・連絡・相談などによる「円滑な」コミュニケーションが求められる
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友人や家族との関係性
-
この関係性の中には、ほとんど利害関係は存在していない
-
互いの意見や感情に「共感的な」コミュニケーションが求められる
この2つの関係の大きな違いは、コミュニケーションの内容です。
「与えられた役割(部下、同僚、上司)を演じることを主に求められている職場での関係性」
と
「相手の意見や気持ちに共感することを主に求められる家族・友人との関係性」
この2つでは、必要なコミュニケーションの内容がそもそも異なっています。
つまり「仲良くすること」と「円滑にコミュニケーションできる仲」とは違うということです。
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職場の人には好かれなくても問題ない
基本的に、職場の人が他の同僚に求めている関係性とは、
自分の業務をこなすために必要な情報を円滑にやり取りできる関係性
そのため、最低限の仕事上のやり取りが円滑にできるコミュニケーションが取れれば、それ以上に親しくなることは誰も求めていません。
ただ、それでも付き合い程度の雑談ができるような表面的な関係性は、職場での自分の居場所を確保する上でも重要になります。
同僚との心の距離感は必要なもの
会社という場所には、みんな基本的にはお金を稼ぐという目的のために集まっていますよね。
そのため、もちろん考え方や好き嫌い、価値観もバラバラです。
そんな中で「皆に好かれる」というのは、まず非現実的なことです。
なので心の距離感が近すぎても、互いに理解し合えない場合の方が多いものです。
「職場では皆に好かれる必要なんてない」
こう思えるだけでも、気持ちが少し楽になるはずです。
親子の関係が”上下関係”だった人は、職場でも過剰適応しやすい
職場の人間関係に悩んでしまう人に共通していることは、幼少期から、
「上下関係を基本とした、人との付き合い方」
しか知らずに成長してきた可能性が高いということです。
特に
- 親のしつけが厳しかった
- 親の機嫌がコロコロと変わった
など、親の顔色をいつも伺ってきた人にとっては、対人関係というのは、
「常にどちらかが相手の機嫌を伺うもの」
と無意識に思い込んでいる場合もあります。
すると、自分と職場の人との基本的な対人関係のスタンスの違いから、小さな摩擦が起きたり、悩んだりしてしまいやすくなるわけです。
職場の人に過剰な期待をしてしまうことが悩みの主因
親の顔色をいつも伺っていた人は、子供の頃から「いつ親の機嫌が悪くなるか」について常に不安を感じていたと思います。
そうなると、成長してからも周囲の人の顔色を気にしてしまいがちになります。
そして、みんなから嫌われたくないという強い思いから
- 物分かりが良い
- 穏やかで優しい
- 人当たりがいい
など「いい人」を演じてしまうようになります。
問題なのは、この「みんなから嫌われたくない」という強い思いを職場の人に対しても抱いてしまうことにあります。
職場の同僚との関係性いうのは、利害関係なわけです。
利害関係のある相手に好かれるためには、相手に利益を与えなければならなくなります。
それは
- 上司に対して
→いつも以上の仕事量をこなす、成果を上げる - 部下に対して
→いつも以上に仕事を振らない、自分が引き受ける - 同僚に対して
→いつも以上に皆の雑務を引き受ける
そうして、ここまで好かれるために努力しても、それでも自分のことをよく思わない人は必ずいるわけです。
これでは報われませんよね。
しかし自分が周囲の人に対して、自分のことを「いい人」だと思って欲しいと期待しているということに気付けている場合、心の余裕が全然変わってきます。
いきなり行動を変えるのは難しいものです。
ですので、まずは自分の心の中に、
「職場の人に好かれたいという強い気持ちがある」
このことを認めて受け入れることから始めましょう。