自分のアイデンティティとは何かを簡単にでも知りたい!
アイデンティティの意味って、イマイチよく理解しにくいですよね。
本記事ではアイデンティティとは何かについて、その意味と本質を簡単にわかりやすく解説していきます。
自分のアイデンティティとは分かりやすく言うと
一般的にアイデンティティの意味とは「自分らしさ」だと説明されています。
しかし、もう一歩踏み込んで考えてみるとそれは
自分とは何者(どんな社会的な役割・所属・性格など)であるか
ということでもあるんです。
アイデンティティには種類がある
アイデンティティはいくつかの種類(カテゴリー)に分けて考えることができます。
- 社会的アイデンティティ
(学歴、出身地、所属組織、) - 役割的アイデンティティ
(役職、親、上司、後輩、妻、) - 年齢的アイデンティティ
(若者、アラサー、) - 能力的アイデンティティ
(仕事が早い自分、〇〇という特技がある自分、)
このように誰しもが複数のアイデンティティを持っているものです。
ここから見えてくるものは、アイデンティティとは相対的なものであるということです。
わかりやすく具体例を挙げると、
- 趣味である〇〇に詳しい自分
- 夫(妻)である自分
- 〇〇会社に勤めている自分
- 学生時代の仲間の中で、一番〇〇が得意だった自分
- 何事も行動する前にきちんと計画を立てられる性格な自分
では上記で挙げたようなアイデンティティの中で、自分はどんな自分に最も価値や意味を感じるでしょうか。
それこそが最も強く自分のアイデンティティだと思っているものと言えるんです。
自分のアイデンティティがあいまいだと起きること
自分のアイデンティティが何なのか、よくわからない…。
たとえ意識の上で自分のアイデンティティが分からなくても、無意識下では分かっている場合は多くあります。
しかし本当にアイデンティティがあいまいな場合、人は漠然と他人と接することに不安感を抱きやすくなります。
それは何の役割も所属組織も能力もない、ありのままの自分には価値がないと感じてしまっている可能性があるからです。
そして、そのような人の多くは
- 誰かの役に立つ存在になりたい
- 誰かに認められる存在になりたい
このような「誰かを喜ばせられる役割」としての自分に価値を求めやすい傾向があります。
誰かを喜ばせることができるのはとても素晴らしいことです。
しかし、自分の存在価値を「他人からの評価」と強く結びつけてしまうと、常に自分のアイデンティティがゆらぐことになってしまいます。
たとえば、
- ミスをして上司に失望されてしまった
→仕事がデキる自分というアイデンティティがゆらぐ - SNSで最近、いいねがあまりもらえなくなってしまった
→多くの人から承認される自分というアイデンティティがゆらぐ
アイデンティティとは自分の存在価値の意味を定義づけるものであるため、それがゆらぐことは精神的にとても不安定になることにつながります。
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自分の存在価値の意味を何か一つだけに依存してしまうことのリスク
自分のアイデンティティがあいまいでよく分からないことと同じくらい、一つのアイデンティティに固執することも大きなリスクになります。
特に今の時代は突然の失業も離婚も決して珍しいことではなく、誰にでも起こりうるものです。
- 仕事一筋だったため、失業により完全に自分への自信を失ってしまった
- 家庭だけが自分の心の支えだったため、離婚によって自分の居場所が突然消えてしまった
このように仕事だけが、家族だけが自分のアイデンティティとなっていると、突然自分を見失ってしまうことになりやすいわけです。
>>>アイデンティティクライシスとは?|その辛さを乗り越える方法
現代はアイデンティティを失いやすい時代
元々ありのままの自分に自信を持てない人ほど、無意識のうちに、
- 〇〇という会社(組織)に所属している自分にだけ価値がある
- 〇〇という役割の自分にだけ価値がある
というように、自分の存在価値の意味をたった一つのアイデンティティに依存しやすい傾向があります。
だからこそ、社会的アイデンティティや役割的アイデンティティにのみ依存することは、とてもリスクの高いものになってしまいます。
アイデンティティとは自分が納得して決めるもの
人は幼い頃から「自分とはどのような人間か」を、主に他人の評価を通じて決めてしまっています。
- 周囲から明るい性格だと言われてきた
- 自分の周囲は勉強が自分よりできる子ばかりだった
しかし、世の中は多種多様な価値観にあふれています。
自分が身を置く環境によって、他人の評価や自己評価、その価値や意味はいくらでも変わるものです。
つまり大切なことは、自分なりの価値観を少しずつでも確立していくことです。
これをしっかり理解できると自分は何を心の支えとしているのかが見えてきます。