「頼れる人もモノもなく、ただ辛くて苦しくて誰か助けてほしい…」
仕事や学校、家族、健康問題、人間関係、お金のことなど、目の前の人生への見通しが全く立たない絶望感は、あまりに辛く苦しいものです。
そんな悩み苦しんでいる方へ、まずお伝えしたいのは、
自分はいま、心の視野がせまくなっている可能性がある
そのことに気付いてほしいということです。
心の視野が狭くなるとは、
- 色々な角度から物事をとらえられなくなる
- 思い込みによって極端な考え方しかできなくなる
こういった状態のことを言います。
これまでずっと一人で悩みを抱えてきた方の中には、
- 「たとえ誰かに相談しても、きっと理解してもらえないと思う」
- 「他人に解決できるようなことではないから、相談しても意味がない」
そう強く感じている場合も少なくないと思います。
ただ、これは確かに半分は正しいですが、もう半分は思い込みの可能性もあるんです。
本記事では何もかもがしんどくて、誰か助けてほしいと思うほど追い詰められている方へ、
現状を見つめ直して自分に力を取り戻す方法についてお伝えしていきます。
誰か助けてほしい…けど頼れる人がいないという方へ伝えたいこと
誰にも頼れず、何も楽しくなく、ただ楽になりたいと思いながら毎日を生きることは、本当に辛いものです。
誰か助けてほしい。そう思っても、どうすればいいのか分からない
そんなとき、優しく笑顔で、
「何か悩んでいるようですね。
私でよかったら相談にのりますよ」
そう、そばに寄り添って声を掛けてくれる人がいたなら、それは本当に心強いものですよね。
では、もしそう声を掛けてもらえるならば、あなたは具体的に自分のいまの悩みを、どう(言葉で)伝えるでしょうか。
ぜひ今すぐにメモアプリなどを立ち上げて、相談内容を文章にして、実際に打ち出してみてください。
これはとても重要なことなんです。
多くの人は自分の悩みをきちんと把握できていない
自分の悩みを誰かに相談する想定で、実際に自分の困りごとを文字にしようとした場合、
考えがまとまらずになかなか文章にできないことも少なくありません。
それは人間が、頭の中だけで物事をきちんと整理したり、自分の本音と向き合ったりすることが不得意な生き物だからです。
そして、うまく文章にできなかった人ほど、文章化するために色々と考えたり感じたりする過程で、自分の悩みを客観的により冷静に把握できるようになるはずです。
人は誰でも、あまりに大きいストレスにさらされると、心の視野が狭くなり、冷静に考えれば導き出せるはずの解決策が見えなくなってしまうことがあります。
だからこそ、誰か助けてほしいと思うほど精神的に追い詰められている場合には、
- 自分の悩みを具体的に文章化してみる
- 自分の心の視野が、実はせまくなっていないかを意識する
これらを一度確認することが、最終的な問題解決につながっていくんです。
心の視野が狭いときに陥りやすい症状
心に余裕がない状態で一番怖いことは、自分が今、その心に余裕がない状態であると気付けないことです。
そのため下記のような心の視野がせまいときに陥りやすい症状に、自分が当てはまっていないかを確認してみてほしいんです。
- 自分が本当は何に悩み苦しんでいるのか、実はわからなくなっている
- 誰かに相談しても分かってもらえないと思い込んでいる
- 「〇〇でなければ人生終わりだ」という極端な思考に陥いっている
余裕があれば、一つずつ見ていきましょう。
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1.自分が本当は何に悩み苦しんでいるのか、わからなくなっている
「誰か助けてほしい」と苦しみ悩んでいることが、実は本当の悩みではないことがあります。
たとえば、自己主張が苦手なせいで職場の人間関係がうまくいかないことに悩んでいる場合、
その自己主張が苦手なことで、自分の潜在意識が実は利益を得ている場合があるんです。
その利益とは、恐怖心や不安感と向き合わなくて済むというメリットです。
もし、職場の人間関係を良くしようと自分から歩み寄れば、相手に傷つけられたり嫌われたりする恐怖心や不安を感じる恐れがありますよね。
しかし自分から歩み寄ることをしなければ、傷つかなくて済むし、その方が精神的に楽です。
だから、実は今のまま自己主張をしない自分で居続けたい。
そうすれば、何か人生でうまくいかないことも、全て自分の自己主張が苦手という性格のせいにすることもできる。
つまり本当は悩みを持ち続けていたいし、その問題を解決したくない場合があるということです。
この例の場合、本当の悩みは、他人に傷つけられたり嫌われたりする恐怖心や不安感と向き合いたくないということなんです。
2.誰かに相談しても分かってもらえないと思い込んでいる
本当は自分の辛い気持ちを理解してくれる、頼れる人がそばにいれば良いですが、なかなか難しいものですよね。
もし気の許せる人がいても、自分のプライドがあったり、重い話だと相手に気を遣わせる不安があったり、そもそも他人は頼りにならないと思っている場合もあるものです。
しかしそうした不安を抱いてしまう理由には、自分の中に、
- 他人への過度な期待感がある
- 弱音を吐いたら相手に迷惑だと思っている
こうした思いを持っている場合があるんです。
他人への過度な期待がある
誰か助けてほしい…そう誰かに相談をしようとするときって、必ず相手を選びますよね。
誰でも良いわけではないはずです。
- この人なら、自分のことを分かってくれるはずだ
- この人なら、何か悩みの答えやヒントを知っているはずだ
こうした期待は自分の心に余裕がないときほど、無意識に大きくなってしまうものです。
相手への期待が大きくなりすぎてしまえば、相手がたとえ話を聞いてくれて有益な情報を教えてくれたとしても、
「自分の辛く苦しい気持ちには、寄り添ってくれなかった」
と他者に心を開くことへの不安が、強くなってしまいかねません。
だからこそ、他人に期待しすぎないことが、自分を守ることにもつながるんです。
弱音を吐いたら相手に迷惑だと思っている
自分でもよく分からないけれど、
他人に弱音を吐いたり、悩みを相談することに心理的な抵抗がある
こうした傾向があったりしませんか。
弱音を吐けない原因の一つには、幼い頃に親に弱音を吐いたら怒られたり、迷惑がられたり、相手にされなかったりした過去がある可能性が考えられます。
つまり自分の弱音を吐き出して、それをきちんと受け止めてもらえたという体験をしたことがないのかもしれません。
>>>毒親育ちは、現実を見るフィルターが生きづらいものにされている
3.「〇〇でなければ人生終わりだ」という極端な思考に陥っている
たとえば職場や学校でのいじめ、上司のパワハラなどに耐えられずに悩み苦しんでいるとき、自分がとれる選択肢は実は色々あるはずなんです。
しかし心の視野が狭くなっていると、
「何とかこのまま耐え続ける」
もしくは、
「会社・学校を辞める」
という二択しか考えられなくなってしまいます。
これは特に自分が持っている生き方のモデルが、限りなく少ない場合に生じやすい傾向があります。
たとえば会社員として生きる人生にしかリアリティを持てていないと、会社員以外の生き方に現実味を感じられません。
そのため「誰か助けてほしい」と思うほど精神的に追い詰められている場合、その苦しみから逃れるには、
会社を辞める=人生をやめる
という極端な想像しかできなくなってしまう恐れがあります。
中途半端な選択肢ほど、自分を救う答えになる
心の視野が狭くなっている状態では、誰でも物事を極端に考えてしまいがちです。
そのため、より現実的である「あいまいでグレーな選択肢」が思い浮かばないことが多いんです。
たとえば会社・学校を「辞めるか」「我慢し続けるか」だけでなく、
- 平日の辛い日は、午前だけでも休んでみる
- 会社や学校を辞めた人の体験談や支援情報をネットで探してみる
- 「あと〇ヵ月だけ頑張ってみて、ダメなら辞める」など期限を決めてみる
こうした選択肢を持てているだけでも、気持ちはずいぶん変わってくるはずです。
実は自分には「自分を助けてあげられる力がある」ことを知らない
誰か助けてほしいと悩み苦しんでいるとき、多くの人は、
「自分一人では、目の前の問題を解決できない」
と思い込み、無力感に陥っている場合があります。
そして、そんなときほど実際は、
- あと一歩の行動で問題解決の糸口が切り開けるのに、それに気付けない
- 自分ではどうにもできない問題を何とかしようともがいてしまっている
こうした状況に陥っている場合が多々あるんです。
悩み解消の答えを持っているが、勇気が出せず身動きが取れなくなっている
自分でも気付かずに、本当は悩みを解決できる答えを自分が持っている場合があります。
「〇〇さえ始められれば…そうすれば今の辛い現状を変えられるはずなのに」
そう漠然と分かっていたとしても、
- 失敗するのが漠然と怖い
- 頑張った分だけ報われるのか、確信もてない
こうした勇気を出して初めの一歩を踏み出せない状態に陥っている可能性もあるんです。
その一歩さえ踏み出せば、状況が変わる可能性があるのに、その一歩を踏み出す勇気をどうしても持てない。
しかし、それでも良いんです。
自分の今の「誰か助けてほしい」というほど辛く苦しい状況は、〇〇という行動を起こしさえすれば、解決の方向へ進めるはずだ
こうした「答え」を自分が持てていることにさえ気付ければ、それが自分の心を少しでも楽にできるお守りになるはずだからです。
自分ではどうにもできないことについて悩んでいる
自分が悩んでいることが、そもそも自分ではどうしようもできないことって意外とあります。
その代表的なものは「他人を変えようとすること」です。
- 自分が辛いことを、夫(妻)に分からせたい
- どうにかして、上司の態度を改めさせたい
これらは自分がどれだけ頑張ったとしても、最終的に相手が変わるかどうかは完全に相手次第の問題です。
自分ができることを尽くしても相手が変わらなければ、もうどうにもできないということです。
しかし、それに気付かずに「相手を何とか変えたい」と頑張っても、自分が辛くなってしまうだけです。
こうした問題には「自他境界」という、自分と他人の心の境界線の問題がはらんでいます。
>>>相手の不機嫌を自分のせいだと思い怖くなる人が知るべきこと
いま自分が悩んでいることが、
- 「自分が頑張れば、どうにかなること」なのか
- 「自分が頑張っても、どうにもならないこと」なのか
この見極めが重要になってきます。
誰か助けてほしいと思うほど辛いときでも、必ず希望はある
誰か助けてほしいと心で叫びたくても頼れる人もいない状況では、誰でも自分を追い詰めてしまうものです。
そんなときこそ、少しずつでも自分が自分の辛い気持ちを理解して許してあげていってほしいんです。
自分の悩みが物理的な方法で解決できるものであれば、頼れる人を探した方が賢明かもしれません。
しかし心の悩みに属するものならば、心に余裕がない状態で、誰かを強く頼ってしまうほど、その相手に過剰な期待をしてしまって逆に失望したり、不信感を抱いたりする可能性も考えられるわけです。
一度そうした経験をすれば、より他人を頼ることに抵抗を感じてしまうようになりかねません。
だからこそ困ったり悩んだりしたときに、自分自身が自分の一番の頼れる人になるべきなんです。
そのためにも自分の心のクセを知り、自分の本当の気持ちを知ることが大切です。
本サイトがそのお役に立てれば幸いです。