責任感が強すぎて、一人で抱え込んでしまう。
何でも深刻に悲観的に考えすぎてしまう。
「真面目な性格をやめて、もっと自由に楽に生きたい!」と悩んでいませんか。
実は真面目すぎる性格を変えるには、まず、
どのように自分の性格が作られてきたのか
をきちんと理解した上で、さらに自分の本心に気付いていくことが必要になるんです。
本記事では、真面目すぎる性格を変えていく方法について解説していきます。
真面目すぎる性格をやめたいと思ったら、まず知るべき事
そもそも、性格とはどのように決まるのか
そもそも性格の土台というものは、2才頃までに決まると言われています。
そして下記の3つの要素が、性格に大きな影響を及ぼします。
- 遺伝:生まれつきの気質
- 育ってきた環境:一人っ子なのか、兄弟姉妹が何人いたかなどの家族構成
- 教育:ルールやしつけの内容、両親の接し方
本記事ではこの中でも、「遺伝」と「育ってきた環境」に焦点を当てていきます。
生存戦略としての真面目な振舞い
誰でも人は「真面目な面」と「不真面目な面」の両方を併せ持っています。
しかしながら、生まれつきの強い感受性や厳しいしつけなどの原因により、
「真面目な振舞いをした自分だけしか、親に受け入れてもらえない」
と思い込んでしまうことがあります。
特に子供は基本的に親なしでは生きていけないため、
親からの愛をもらえない = 生き延びられない
と考えてしまいます。
そして親から受け入れてもらえる振る舞いとして、
- 親のちょっとした機嫌の変化に、敏感に反応してしまう(不安感)
- 厳しいしつけを守ろうと、自分の意志や気持ちを自分が無視してしまう
このようなカタチで、真面目さを強く自分の中に取り込むことが、「真面目すぎる性格」の土台になってしまうわけです。
真面目すぎる人はいつも戦っている
生き延びるために真面目さを強く取り込んだ子供にとって、
「真面目すぎる振舞い」
というのは、処世術の1つとも表現できます。
しかし、問題はその処世術が大人になってからも必要であると思い続けてしまうということです。
これは、
「真面目に振舞わないと、誰も自分のことを受け入れてくれない」
と拡大解釈しているとも言えます。
だからこそ、真面目な性格の人は真面目さをやめたくてもやめられないんです。
その弊害の一つとして、「自分を守ることにばかり意識が向きやすくなる」ことが挙げられます。
人によっては、
- 他者のことを深く知りたいと思う心の余裕がなくなる
- ちょっとしたことでも精神的に他者とのつながりを失いやすい
などの弊害が起こりやすくなります。
そして、自分の心の支えとなるものが希薄になることで、孤立感も生じやすくなってしまうんです。
その結果、真面目という処世術だけをもって一人で戦い続けることになってしまいます。
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真面目すぎる人の「自分さえ我慢すれば」の代償
いつも真面目に振舞うことで自分を守ろうとしていると、だんだんと自分の本当の気持ちが分からなくなります。
自分の本当の気持ちに気が付けないと、普段から、
- 仕事で上司のミスの責任を取らされても耐える
- 友人とご飯に行く際に「何食べたい?」と聞かれても「何でもいいよ」と相手に合わせる
このような受け身の振舞いを、ごく当たり前のようにしてしまいがちになります。
しかし、本当は心の底では
- 「なぜ自分が責任をとらなきゃいけないんだ!」という不満、憤り
- 「パスタが食べたい!」というワクワク感
こうした気持ちが渦巻いているはずなんです。
ただ、それでもそんな自分の気持ちを抑え込んでしまうのは、
自分の気持ちを抑え込むことが、自分を守るための術だ
と幼い頃から信じ続けてしまっているからです。
自分を守るために自分がわからなくなる
そんな心の葛藤状態が幼少期からずっと続くと、大きすぎる心への負担を軽くしようと「感情の抑圧」という原理が働きます。
これは、
「自分の気持ちや感じ方を心の底に押し込めて気が付かないようにする」
という自分を守るための心理が働くということです。
そうなると、その怒りの気持ちや食べたいという意志を無意識の中に押し込めるようになります。
その結果、心の葛藤を感じなくなるため、苦しさからは解放されますが、同時に自分の本当の気持ちもわからなくなってしまうわけです。
真面目すぎる苦しさからの脱却のステップ
本当は「自分は不真面目」なことを認める
まず本当は自分の心の奥底に、
- 「自分は不真面目で自分勝手なところもある」
- 「もっと自分は自由に生きたい」
こうした思いがあると気付くことが、性格を変えていく第一歩になります。
つまり「自分の真面目さ」は生き延びるための術として振舞っていただけだと認めるということです。
たとえば、職場で誰かに何か頼みごとをされたとき、
電話や対面で頼まれた場合には、引き受けてしまうが、
メールやチャットで頼まれた場合には、やんわりと断ることが出来る
このように、人との面と向かったやり取りが絡むことには「真面目な自分」を出してしまうが、
そうでない場面ではもう一人の「楽をしたい自分」が顔を出すのではないでしょうか。
つまり、まず自分の中に「真面目な側面」と「不真面目な側面」の両方があっていいと納得することがとても大切になるんです。
自分が戦っているものは幻想だと気づく
たしかに幼少期は、真面目にならないと親からの愛情が得られず、生き延びることが出来なかったかもしれません。
しかし、大人になった今、もうすでに真面目をやめても、生きていくことが出来ます。
幻想だとしっかりと気付くためには、実際に自分の行動や振舞いを変えていかなければ、気付くことはできません。
「真面目に振舞わなければ、周囲の人達は自分を受け入れてくれない」
という思い込みが誤ったものだと検証するためには、
自分が信じ込んでいる逆のことをやってみること
でしか実感できないからです。
真面目すぎる性格をやめたいと思うなら、自分の不真面目さを出していくことが大切
少しずつ不真面目なことをやってみて、自分の思い込みを検証していきます。
大切なことは「1つずつ、少しずつ」ということです。
何十年もかけて出来上がった性格は、そんなすぐには変わりません。
いきなり大きく変えようとすると、必ず反動が来て、変わることへの抵抗感が増してしまいます。
- 自分の中の不真面目な面を受け入れていく
- 不真面目な面を少しずつ出していく
この2つをゆっくり進めていくことで、少しずつ自分を楽にしていきましょう。
真面目な人はいつも、他者の気持ちを尊重しすぎて、疲れ果てている傾向があります。
「真面目な性格をいい加減、やめたい!」
そう思っても、いきなり普段とは違う行動をするのは抵抗があるかもしれません。
そんな人はまず、自分が陥っている心理について知っていくことが大切です。たとえば、
- 人から嫌われたくない
- 怒られるのが怖い
- 他人の不機嫌に敏感
その理由を知ることで、今までとは違う行動を起こすキッカケを得ることができるはずです。