INFPって、多くの人とどう性格や考え方が違うのだろうか
自分の考え方や性格特性って知っているようで、実はよく分かっていないものですよね。
本記事では、INFPの人の本質的な性格の傾向について解説していきます。
そもそもINFPとは
INFPとは、MBTI診断テストという性格診断で分類される性格の1つです。
一般的な性格診断とは異なり、自分の心の理解を深め、自分をより活かすことを目的とした国際規格に基づいた診断テストのことです。
MBTI診断テストでは、人の性格を16タイプに分けて考えており、その中でもINFPは、
「共感力や思いやりを持った理想主義者」
とでも言うべき基本的な特徴を持っていると定義されています。
まだ診断を受けたことがない方は、下記リンクから無料で診断を受けられます。
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INFPの本質的な性格・資質
INFPの人の本質的な性格の根底には、
「ありのままの自分は無力であり、誰の役にも立てない。だから誰からも受け入れてもらえない」
という強い恐れの気持ちがあります。
それは心の底に「この世の中に自分はうまく適応できるだろうか」という強く深い不安が隠れているからです。
そのため、INFPの人は下記のような欲求をもちやすい傾向があります。
- 有能な人になりたい
- 多くの物事の知識を得たい
- 人の役に立てるようになりたい
- 安心できる居場所がほしい
そして究極的には「理想の自分になる」という自己実現を叶えたいという思いがあります。
これがINFPの人を動かす原動力になっていると言えます。
ここからはさらに詳細にINFPの人の性格や資質について解説していきます。
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1.「考えること」で不安や困難を解決しようとする性格
INFPの人は何か困難なことや不安な気持ちが生じた場合、自分の感じている気持ちに意識を向けるのではなく、頭で考えて解決しようとする傾向が強いです。
言い方を変えれば、思考の世界に没頭しやすいと言えます。
では、それはなぜなのでしょうか。
感情や欲求を自分から切り離すことで自分を守っている
INFPの人は「ありのままの無力な自分では、この世界に居場所がなく孤立してしまう」という強い恐れを抱いていると先ほど述べました。
その恐れの気持ちから、INFPの人は他人の感情や気持ちにとても敏感な性格になりがちです。
人の感情や気持ちをいつも自分の限界を越えてでも受け取ってしまいます。
そのため他人の気持ちと距離を置く、つまり、
誰も侵すことのできない思考の世界に退避することで、自分を守ろうとする
これがINFPの人の大きな性格・資質になります。
しかし、これによって自分の気持ちや感情のことも分からなくなりやすく、
- 目の前の相手のことが嫌いでも好かれようとしてしまう
- 何をすれば楽しいのか心が満たされるのか分からない
こういった悩みも同時に抱えやすい性格になってしまいます。
周囲の期待に応えようと過剰適応に陥りやすい
いくら思考の世界に逃れることができても、やはり他人の感情や気持ちに敏感で圧倒されやすいことには変わりはありません。
そのため、どうしても周囲の期待に応えようと
- 自分の気持ちを無視して相手に合わせてしまう
- 自分の限界を無視して長時間労働をしてしまう
こうした過剰適応に陥りやすい性格傾向があります。
そもそも幼少期から親が過干渉・過保護な場合には、その傾向はさらに強くなってしまう可能性もあるんです。
あまり物欲がなく、人生に多くのものを求めない
INFPの人は思考の世界に逃れて自分を守ったことにより、実は別の問題が起きやすくなります。
それは、現実の問題や対人関係がおろそかになってしまうリスクです。たとえば、
- 極端に人との接触を避けようとして、日常生活に支障をきたす
- 収入や労働環境が悪くても、その現実を直視できず目を背ける
つまり現実の世界よりも、思考の世界の中で自己実現をしようとする傾向があるということです。
そのためINFPの人が仕事を探す際にも、自分のこうした特性を十分に理解しておくことが大切です。
>>>【INFPの適職】自分らしい働き方・生き方を見つけるには?
そして、INFPの人は人生にあまり多くのものを求めない性格だということです。
- 身の回りのものは最低限で満足できる
- どんなにお金があっても、不必要なものを買おうと思わない
その理由はこうした「物」がなくとも、思考の世界の中で楽しみを見出しやすいからです。
2.自分を安心させてくれるものに依存しやすい性格
INFPの人は
「自分で自分のことを、守ることができないのではないか」
という不安が強いため、自分を安心させてくれるものに依存しやすい傾向があります。
たとえば、
- 体調悪くても人に相談せずに市販薬で対処する
- 強すぎるストレスはアルコールでごまかしてしまう
- 疲れていてもコーヒーや栄養ドリンクで無理やり乗り越えようとしてしまう
- 一度ゲームにハマってしまうと、何時間も現実逃避をしてしまう
なぜこうしたモノに依存して他人を頼ることができないかというと、それだけ幼い頃から
- 周りの大人が頼りにならない存在だった
- 周りの大人を心から安心して頼ることができなかった
こうした環境で育ってきた可能性が高いからです。
3.他人との心の交流を最も求めていながら避けて生きている
INFPの人は、他人との心の交流や本音での関わり合いというものを、人生で最も手に入れたいと無意識下で願ってします。
しかしながら、それを最も避けてしまう性格の持ち主でもあります。
それは「心の交流をする」とはすなわち、安心・安全な思考の世界から出なければならないことになるからです。
さらに人と本音で関わり合い、心の交流をするためには、
- 洪水のように押し寄せてくる相手の感情や気持ち
- 「自分は現実世界では何もできない」という無力感
- 「ありのままの無力な自分では孤立してしまう」という恐怖心
これらを同時に直視しなければならなくなります。
つまりINFPの人は常に
「人とふれあいたい。けれど、人と距離を置きたい」
という相反する気持ちの葛藤に苦しみ続けているわけです。
現実の相手より、思考の中の相手の方が親近感を感じやすい
INFPの人は、人と実際に会って話をしているときよりも、
あとでその時の体験(会話)を一人で思い返すときの方がその相手を身近を感じやすい
という特徴があります。
どれだけ仲の良い相手であったとしても、INFPの人にとって現実の相手は、常に意見も気分も価値観も移り変わっていく不確実なものと感じやすいんです。
それに比べて思考の中の相手なら、自分の頭の中で「この人はこういう人だ」というイメージ像が崩れにくく、不安要素が少ないわけです。
INFPの人は一人の時間を大切にする性格です。
そして思考の中で安心して相手との会話を再体験することの方が、より相手の気持ちや考えなどを理解しやすい傾向があるんです。
実際に人生を生きるより、どう生きるべきかを解明することに力を注ぎやすい性格
INFPの人は「理想の自分になりたい」という自己実現の思いが強い性格です。
そのため、ただお金を稼ぐためだけに仕事をすることに無意味感を抱きやすいところがあります。
どんなに恵まれた環境で仕事をしていたとしても、この無意味感を抱いてしまうと
- 「自分は何のために生きているのか」
- 「この仕事をしていても自己実現はできないのではないか」
といった根本的な疑問にぶつかりやすいんです。
つまり常に理想の自分・生き方を追い求める性格であると言えます。
毎日何とかみんなと同じように生きようと無理をしている
INFPの人は仕事でも人間関係でもとにかく過剰適応してしまう傾向が強いため、いつも自分に無理をしながら生きてしまいがちです。
しかし自分の性格特性と、社会が求める資質・価値観とのギャップや違いを知ることで、少しずつありのままの自分を受け入れていくことができていくはずです。
INFPの人は、この社会では生きづらさに苦しみやすい性格であることは確かです。
しかし、だからこそ社会に自分を合わせるのでなく、自分に合った生き方・働き方・人との関わり方を見つけていくことが重要なんです。