
「許せない人のことが頭から離れずイライラしてしまう」
「相手をどうしても許せず、やり返したくなってしまう」
ずっとモヤモヤした気持ちを抱き続けてしまうと、自分自身が疲れてしまいますよね。
本記事では、自分の中の「許せない」気持ちの心理とその鎮め方についてお伝えしていきます。
「あの人が許せない!」その苦しい気持ちにはメリットがある
相手のことが許せないという思いはすごく苦しいですよね。
- 自分をバカにしたあの人
- 自分を騙したあの人
誰も自分から望んで許せないという気持ちを持ち続けたい人なんていないはずです。
しかし、本当は許せないのではなく、実は心の底では「許したくない」という気持ちがある可能性があるんです。
先日、下記のツイートをしました
前は自分にとって許せない人が何人もいた
けど、本当は許せないんじゃなくて、許したくないという気持ちがあった
許してしまうと、自分の人生の上手くいかないことを
もう相手のせいに出来ないから。『悩んでいながら実は、その相手を必要としていた…』
そう気付くだけでも、変わっていける☀️
— もちのん@生きづらさ研究家 (@mochinonc) January 9, 2020
前は自分にとって許せない人が何人もいた
けど、本当は許せないんじゃなくて、許したくないという気持ちがあった
許してしまうと、自分の人生の上手くいかないことをもう相手のせいに出来ないから。
『悩んでいながら実は、その相手を必要としていた…』
そう気付くだけでも、変わっていける☀️
相手を許したくないという気持ちの裏には、その相手を許さないことで、
- 今の自分の苦しい気持ち
- 自分の人生の上手くいかないこと
これらの責任を「相手のせい」にすることができるからです。
- あの人にバカにされたから、それ以来、自分が嫌いになった
- あの人に騙されたから、惨めな気持ちになり、人間不信になった
確かにそうかもしれませんし、誰でもそう思ってしまうのは当然です。
しかし、そこまでその相手に執着してしまうほど、果たしてその人は自分にとって大切で信頼していた相手だったのでしょうか。
もし答えがノーなら、その許せない相手というのは、自分の苦しい気持ちを持つようになった、ただのキッカケとも考えられます。
- もともと自分のことを好きになれなかった
→許せない相手が現れたことで、嫌いという気持ちを自分から他人へ移すことができた
- 人生がうまくいかなくなった
→許せない相手が現れたことで、上手くいかない原因を自分から他人へ移すことができた
全てがそうだとは言えませんが、「相手を許せない」という気持ちの裏には、こうした
「自分を責めてしまっていた意識を、外にそらすことができる」
という大きなメリットがあるんです。
それに気付けないと、苦しい思いをし続けてしまうことになります。
許せないという苦しい気持ちを鎮める方法
許せないという執着心を手放し、苦しみを軽減する方法は主に2つあります。
- 最高の復讐とは、その相手を忘れることと知る
- 反すう思考に陥っていることに気付く
許さないという思いは、多くの苦しみを生んでしまいます。
その苦しみを乗り越えるためにも、少しずつ自分の方から相手への執着心を手放す方法を知っておきましょう。
1.最高の復讐とは、その相手を忘れることと知る
許せない気持ちを鎮めるということは、相手に対する憎しみに打ち勝つことと言い換えられます。
そのために有効な方法の一つは、許せない相手とは全く関係のないところで、淡々と日々のやるべきことに打ち込み続けることです。
著「どうしても「許せない」人」では、憎しみに打ち勝つためにするべきこととして、生産的な活動を挙げています。
~略~
「いつか思い知らせてやる、必ず勝って見せる。最後には勝つ」、そう心に誓うことである。
そのために今必要な事は、感情に任せて復讐したり、騒いだりすることではない。必ず勝つという確信があれば心の落ち着きが取り戻せる。
大切なことは「必ず」という確信である。~略~
憎しみをエネルギーの元にして、仕事をする。そして生産的な活動を続けていれば、いつしかその憎しみは消えていく。憎しみをエネルギーにして、生産的な「活動」をしていないと、その憎しみは消化されない。
この本でも述べられているように、本当に相手に勝つというのは、その許せない相手を忘れることです。
そのためには、
- 健康に気を遣う
- 仕事に集中する
- きちんと食事をとる
などの生産的な活動を積み重ねていくことで、自然と相手に向いていた意識やエネルギーを自分に取り戻していく必要があるというわけです。
2.反すう思考に陥っていることに気付く
反すう思考とは、
感情が大きく動いたシーンを繰り返し思い浮かべてしまうことで、怒りや不安といったネガティブな感情から抜け出せなくなること
というものです。
許せないという思いに囚われるということは、この反すう思考に陥っていると言えます。
頭の中で何度も許せなかった人とのやり取りの場面を思い返してしまうと、そのとき感じた怒りや自己嫌悪まで再現され、余計に苦しくなってしまいます。
その苦しい気持ちを鎮めるためにも、まず自分が反すう思考に陥っていることに気付くことがその第一歩になるんです。
そして、反すう思考を改善していくことが、許せない気持ちを和らげることにもつながっていきます。
関連記事>>>反芻思考を改善するために知っておくべき2つの理屈
最後に
誰かに傷付けられれば、誰しもが相手のことを許せなくなるのは当然です。
しかし、その許せないという気持ちを自分が無意識に利用して、自分が認めたくない気持ちや現実から逃れるための言い訳にしてしまっている場合があるんです。
それに気付けないと、いつまでも苦しい思いをし続けることにもなりかねません。
相手を許すことは簡単なことではないかもしれませんが、少しずつ自分と向き合い、緩和していきましょう。