「人と接すると、すぐに気疲れして、もう人と会いたくなくなる」
「何でこんなに気疲れするのか、原因が思い当たらない」
人と接することが苦痛になってしまうと、毎日が疲れてしまいますよね。
本記事では、人付き合いが疲れる原因について解説していきます。
「人付き合いが疲れる…」その気持ちの根底には〇〇がある
結論から言うと、人付き合いが疲れてしまう気持ちの根底には
「親を幸せにしたいという気持ち」
があるんです。
いきなり親って言われても、どういうこと?
そう誰もが思ってしまいますが、ほとんど全ての人が
- 自分の性格
- 自分の考え方の基礎
- 自分の価値観
これらの形成に最も影響を受けているのが、幼少期の親になるんです。
その親との関係性を改めて思い返すことで、今の自分の人付き合いが疲れる悩みの根源が見えてくるんです。
人付き合いが疲れるのは、生まれて初めて出会う人間の影響が大きい理由
基本的に子供は、親を悲しませたくないし、親の幸せのためなら何でもしようとします。
自分の意見や気持ちも押さえ込むし、我慢して頑張りもします。
それは親を幸せにしたいし、褒めて認めてもらいたいからです。
そのために、母親の価値観や自分に期待していることを勝手にくみ取り、それを自分の中に取り入れていきます。
子供はそういった価値観に沿って頑張り続けるために、大人になった今の頑張りは、その幼少期からの頑張りの延長とも言えるんです。
その頑張りの一つには、他人へ「気を遣う」ことも含まれます。
その親への気遣いのスタイルを、そのまま成長して大人になっても続けてしまうことが、人付き合いが疲れる一因となっているんです。
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幼少期の親が、今の自分に与えている影響
その1.心の中の「他者イメージ」は親を元に構築される
人は心の中に自分以外の人間像のモデル(他者イメージ)を持っています。
この他者イメージは、生まれて初めて出会った人間である親を元にして構築しています。
そのため子供は、親の機嫌や感情の起伏が激しいと感じると、
「人間とは、いつ突然喜んだり怒ったりするか分からない存在だ」
というイメージを取り込んでいきます。
つまり、自分の中で漠然と抱いている「人間とは○○な存在だ」というイメージは、良くも悪くも親に対する印象が基礎となっているということです。
その2.自立心と依存心のバランス
生まれてすぐの乳児は、自分と母親は心身一体だと思っています。
その後、親との間に十分な愛着を得られると、親と離れて遊べたり、保育園などの家庭外に出たりして、少しずつ自立心を養うことができます。
しかし、
- 親との間に十分な信頼関係を得られない
- 子供が親から離れて別の世界に興味を持とうとすると、親の側が不安を感じ、子供の自立を妨げようとする
- 幼少時の反抗期に、子供の反抗を一切許さない
このような環境で育つと、 親と物理的にも精神的にも離れることに対して、過剰な不安を感じるようになります。
それは、心の中に安心感を持てていないためです。
その結果、反抗期のない従順な子供になり、精神的に自立することが難しくなります。
これは「心の安全基地」とも言われるものです。
その3.親との関係性が、そのまま自分の人付き合いのスタンスとなる
親とどのような関係性を築いたか
これによって、その後の人生で人付き合いが疲れるようになるかが決まります。
たとえば、人間関係とは基本的に「主従関係」だと感覚的に思い込んだ場合、
その後の人生で出会う人とは無意識にどちらが上か下かという見方しか出来なくなります。
そして、親との関係性では基本的に親が主で、子供が従属側となります。
そのため、権威者や上司以外のフラットな人間関係(友人、知人など)に対しても「対等」な感覚が得られず、他者に対して遠慮気味になったり、自己主張できなくなりやすくなります。
その4.親との信頼関係、心の交流
子供は親に自分の気持ちを共感してもらえることで、親への信頼や自己肯定を持つことが出来ます。
しかし、自分の気持ちを十分に共感してもらえたと感じられなかったり、気持ちに寄り添ってもらえない場合、自分の気持ちよりも、
- 家庭内ルールにおける「正しさ」
- 親の気持ちのみが人間関係では重視される
そう思い込んでしまう可能性があります。
たとえば、子供時代に具合悪くてご飯を残した時
- 「食欲ないの?どこか調子悪いの?」なのか
- 「残さず食べなさい!もったいないねえ」なのか
また、親のために一生懸命に絵を描いて渡した時、第一声が
- 「ありがとう」なのか
- 「服に少しクレヨン付いてるじゃない!これ洗濯しても落ちにくいんだよ」なのか
このどちらを言われるかにより、「自分の気持ち」と「正しくルールを守ること」のどちらを優先するようになるかは明白です。
今現在でも幼少期の子供として生きているから人付き合いが疲れる
子供は誰でも親に受け入れてもらえなければ、生きていけません。
しかし、大人になった今の自分には、もう一人でも生きていける「力」がある。けれど、そのことに気付いていないことが多いのです。
「小象の鎖」という話をご存知でしょうか。
- 小象はサーカス団で働いていて、いつも足に鎖をつながれていた。
- 小象の力では鎖は外れず、辛い時もじっと耐えていました。
- そして、小象は大人になりました。しかし、相変わらず鎖につながれたままです。
- 大人になった小象の力なら、簡単に鎖を外すことは出来るのに、小象だった頃の
- 「何度やってもこの鎖は外せない」
- という思い込みによって、挑戦してみる前から諦めてしまっていました。
つまり、まずは自分がこの小象と同じ状況に陥っていないかに気付くことが第一です。
少しずつ、親との関係性を見直してみる
「人付き合いでいつも気を遣ってしまい、そんな自分が嫌になる」
そんな自己嫌悪を少しでも軽くするためには、なぜ過剰に気を遣ってしまうのかの原因の一つである「親との関係」と向き合う必要があります。
-
いつも他者に気を遣い過ぎてクタクタになる
→いつも親の顔色や機嫌を気にしなければならなかった -
仕事でミスをすることを極端に恐れてしまう
→親に少しのミスでも怒鳴られてきた
しかし、ここで言いたいことは
「だから上手くいかないことは全て親が悪い!親のせいだ!親に責任を取ってもらいたい!」
ということでは決してありません。
ただ、
「人付き合いが疲れる原因に大きく影響を与えているものが何なのか」
これが分かれば、自ずと
- 今の悩みはどうにかして解決出来ることなのか
- もしくは悩んだところで解決出来ないことなのか
が見えてくるからです。
本記事では、自分の人付き合いが疲れる原因として、親について触れてきました。
しかし、子供もそれぞれ感受性の強さに違いがあり、親の機嫌などを過剰に敏感に受け取ってしまう子供もいます。
一概に親と子供、どちらが正しい正しくないという話ではなく、自分が育ってきた過去を見つめ直すことで、
「こうゆう環境で育ってきたなら、確かに今の自分のような悩みを抱えるようになる可能性があるかも」
そう今の自分を肯定的に受け入れられるキッカケとなって欲しいと思います。
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