どうしても等身大の自分で生きることが出来なくて、苦しい
いつも理想の自分になろうと無理をする生き方をしていては、誰でも疲れ果ててしまいますよね。
本記事では、等身大の自分を受け入れられない原因とその解決方法について解説していきます。
等身大の自分を愛せない人ほど、実は親に愛された経験がない!?
自分に自信を持てずに苦しんでいる人の中には、他人からはそう見えずに、なかなか辛さを理解されないものですよね。
等身大の自分を愛せない大きな原因、それは自分が心の底で、
これまで誰からも、本当に愛されたことがない
そう感じている可能性が高いからです。
そして、その思いのさらに奥には、
一番愛されたい人から、愛してもらえたと思えていない
このことが、無意識下で等身大の自分に自信を持てなくなっている大きな原因です。
この一番愛されたい人というのが、多くの人の場合、「親」であることがほとんどなんです。
「自分は愛される存在だ」と思えるかどうかは、自分の一生を左右する
子供は誰しも「親」なしには生きていけません。
だから子供は親から愛されようと「親の求める理想の自分」になろうとします。
しかし親も人間ですから、どうしても条件付きでしか子供を愛せない場合もあります。
そうした親の元で育つ子供は、親の求める良い子を演じたり、勉強を頑張ったり、何とか親から愛情を得ようと頑張るわけです。
そして、ときには自分の人生を犠牲にしてでも、その条件付きの愛を得ようとしてしまいます。
そうして努力の末に親から褒められたとき、子供は、
「やっぱり等身大の自分では、愛してもらえないんだ」
そう感じ取り、それが確信へと変わり、やがて生きる上での信念となります。
そこから自分を否定した生き方が始まってしまうわけです。
理想の完璧な自分で生きようとする人ほど、皆から好かれないという事実
みんなから好かれる人になろうとするほど、現実の自分を無視しなければならなくなります。
- 相手の気持ちを優先するために、自分の素直な気持ちを出せなくなる
- 勉強や仕事ができない自分を認められないため、自分に合わない不得意なことでも無理をして頑張り続けてしまう
そうした現実の等身大の自分から目をそらすような「ありのままの自分」を受け入れられない人は、
他人のことも、ありのままに受け入れられなくなってしまいます。
- 自分の気持ちや意見を素直に出す人に、何だかイライラしてしまう
- いつも楽しいことばかりして生きている他人のことを許せなく感じる
こうした自分にも他人にも厳しい人とは、誰も付き合いたいとは思いませんよね。
悲しいことですが、これが等身大の自分を否定して頑張り続ける人の現実なんです。
ではどうすれば、ありのままの自分を肯定していけるのでしょうか。
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等身大の自分を受け入れる方法
ありのままの自分を受け入れるためには、次の2つのステップを踏んでいく必要があります。
- 自分は「他人から認められたい」という気持ちが強いことを知る
- いつも他人と比べてしまう自分を、少しずつ認めていく
等身大の自分を認めるためには、それを邪魔している要因をきちんと把握することが近道になります。
「今のままの自分では、ダメなんだ」
そう思ってしまうのは、価値判断の基準を他人任せにしてしまっていることが大きな原因なんです。
1.他人から認められたいという気持ちが強いことを知る
自分で自分を認めることができないと、人は他人を利用して自分を認めようとします。
つまり、他人から認められたいと強く思ってしまうわけです。
そして、この認められたいという強い思いの背後には、大きく「嫉妬心」と「自信の喪失」が関係しています。
嫉妬心は、自分自身への不満の表れ
他者への嫉妬の気持ちを強く持っているなら、それは過去に自分が嫉妬心をもつキッカケとなった出来事があったということです。
たとえば、
- 「自分よりも仕事量の少ない同僚が、周囲からいつも労いの言葉をもらっている」
- 「自分ばかりが家事を頑張っても、パートナーや周りの人はそれを当たり前としか思ってくれない」
こういった出来事に遭遇してしまうと、
自分はもっと大変なのに、
あの人はあれくらいで皆から
「よくやっている」
と言われている。
なんでなの!?
そう思ってしまいますよね。
これは、自分がこれまで当たり前だと思ってやってきたことを、
「実は感謝されて良いことだったんだ」
と思ってしまったために、感謝されていない自分がまるで不当な扱いを受けているように感じてしまうからです。
そして認められたい気持ちからくる嫉妬心は、我慢しているから生じるものです。
他人が認められているシーンを目撃したことで、
「本当はあまりやりたくないが、他人から良く思われたいからやっていた」
ということに気付いてしまったというわけです。
つまり自分が無理して我慢しなければ、嫉妬心ひいては認められたい気持ちも静められるはずだということです。
自信の喪失は、思い込みによって生じる
認められたいという強い思いを持つキッカケが「自信の喪失」の場合もあります。
たとえば、
- 「大手企業に勤めているけど、今の職場では結果が出ず評価されていない」
- 「仕事はとても順調だけど、プライベートが全くうまくいっていない」
誰でも一度は、等身大の自分に自信を失ってしまった経験ってありますよね。
この自信の喪失は、自分の価値観が大きく関わっています。
たとえば、「どんな自分に価値があると思うか」は人それぞれですよね。
- 仕事がデキる自分
- 家庭を持っている自分
- 子を持つ親である自分
こうした自分が価値を置いている役割を失うと、自信も一緒に失ってしまうわけです。
そして自分がいくら価値を置いていても、周囲はそれを重要と思っていないことって意外に多いものです。
それは、飲み会で上司がいくら過去の武勇伝を語っていても、聴く側はそれをすごいことだとは感じないことと同じです。
また、自分は等身大の自分を認めることができず、
『こんなに「仕事」を頑張っている自分のことを、周囲は誰も認めてくれない!』
そう思っていても、実は他人は「親としての、あなたの頑張り」は認めてくれているという場合もあるわけです。
>>>「本当の自分とは何か」を見つける方法!生き方が分からなくなった人へ
このように自分と他者の価値観の差に気付くことができれば、自信も失わずに認められたい気持ちも静められる可能性が高くなります。
2.いつも他人と比べてしまう自分を、少しずつ認めていく
ありのままの自分を認めることがなかなか出来ない理由には、
他人と自分を比べて劣等感を感じている、感じさせられている
という場合も多くあります。
- 「あの人は結婚して子供もいる」
- 「あの人は持ち家を買えている」
- 「あの人は土日休みのホワイト企業に勤められている」
この劣等感の裏には、実は多くの人が持っている「幸せのイメージ」が関係しています。
たとえば一般的な「幸せな人生」というと、どんなイメージでしょうか。
- 皆がうらやましがる夫(妻)がいて
- 広くて大きな家に住んでいて
- 仕事ができて出世していて
- 給料がよくて
- 子供がいて
ここで考えてみてほしいことは、
「このような幸せのイメージは、本当に自分の価値観なのか」
ということです。
自分が思い込んでいる「幸せのイメージ」を変える
実際、多くの人が持っている幸せのイメージは、雑誌やテレビを通じて共有された他人の価値観なのではないでしょうか。
つまり例えば「自分は結婚しなくてもいい」と本心では思っていても、
他人は結婚していない自分のことを、不幸でダメな人間だと思うに違いない
と等身大の自分を認めることが出来ずに苦しんでいる可能性があるんです。
多くの人は、この「幸せのイメージ」に少しでも近づこうと毎日頑張って、人から認めてもらおうとしてしまいます。
もし頑張ってやっと1つ(たとえば結婚という)幸せを手に入れたとします。
しかし、すぐに今度はまだ手に入れられていない(たとえば家や子供をもつという)幸せに意識が向いてしまうでしょう。
そうしていつも他人と比べて劣等感を感じ続けてしまいます。
こういった出口のない迷路に入り込んでしまっては、常に満たされない思いに悩まされることになります。
そこから抜け出すためには、
- 「〇〇でも幸せ」
- 「△△な自分でも幸せ」
このように自分の本当の気持ちを受け入れることが、不必要な認められたい気持ちを手放すことにつながるんです。
認められたい気持ちを満たして静めるためには、自分が等身大の自分を認めてあげることが一番重要です。
そのためにも、自分自身と少しずつでも向き合うことがその近道になるんです。
>>>「自分の辛さをわかって欲しい」人が、実は本当に望んでいるもの
自分を認めてあげることを、他人任せにしない
自分で自分のことを認めるって難しいですよね。
けど、それは自分を認めるハードルが高いからなんです。
- 仕事は1つ残らず、納期も絶対厳守でやり遂げなければダメだ
- 料理や家事も毎日、手を抜いてはダメだ
- 風邪くらいで休んではダメだ
こうした自分に厳しい生き方では、なかなか今の自分にOKを出すことができません。
そして人から認められたいと強く思ってしまうのは、自分自身が等身大の自分のことを価値がある存在だと思えていないからです。
これは言い換えると、
「自分自身を認めてあげる行為を、他人任せにしてしまっている」
ということです。
本当は自分を認めることに条件なんていらないんです。
- 「毎朝ちゃんと起きて、仕事行けてる自分ってすごい!」
- 「家のこと、きちんとこなせてる自分ってすごい!」
これでいいんです。
少しずつ自分が持っている「他人の価値観」を手放し、自分に優しい価値観を受け入れていきましょう。