他人から悪口や嫌味など、何を言われても気にしない性格になりたい
人から何かを言われるたびに傷ついてしまうと、それだけで人と関わること自体が嫌になってしまいますよね。
しかし他人の言葉に傷つきやすいのは、決してメンタルが弱いからでも、ただ甘えているからでもありません。
そこには他人を尊重しすぎてしまう心のクセが隠れているんです。
本記事では、人から何を言われても気にしない方法についてお伝えしていきます。
人から何を言われても気にしない方法とは
誰でも悪口や嫌味を言われれば、ショックを受けてしまうものですよね。
しかしそうした他人の発言を過剰に気にしてしまう人と、気にせず受け流せる人の大きな違いは何なのでしょうか。
他人から何を言われても気にしないメンタルを手に入れるためには、主に次の3つの心のクセを変えていく必要があります。
- 相手に自分の全てを分かってもらおうとしない
…相手に自分のことをきちんと理解されたいという気持ちをあきらめる - 何でも悪い方向に相手の言葉の意図を深読みをしない
…ワザと嫌なことを言うような信頼できない相手か見極める - 自分の存在価値を他人のモノサシで測らない
…自分の芯をしっかりと持つ
多くの人はこれらの項目に対して、
「では具体的にどうすれば、相手からの理解をあきらめて深読みをせずに、自分だけのモノサシを作っていけるのか」
こうした疑問を持つはずです。
実は人から何を言われても気にしない具体的な方法を知るためには、
「そもそも自分はどうして他人の言葉に傷つきやすいのか」
その原因を理解していく必要があります。
それは自分の傷つきやすい根本原因が分かると、自然と他人の言葉を気にする必要がないことが腑に落ちて理解できていくはずだからです。
人から言われたことを気にしすぎてしまう原因
1.相手に自分の全てを分かってもらおうとしてしまうため
「あなたって、〇〇だね」
他人から一方的に自分のことを悪く決めつけられれば、人は誰でも相手につい反論したり事情を説明したくなったりしてしまうものです。
しかし、ほとんどの人はそもそも相手の性格や資質を正確に見ようとなんてしていません。
それは人間同士はみな、どれだけ頑張ったところで基本的にお互いのことは理解し合えないからです。
むしろほとんどの人が理解し合えない状態で、何となく感覚でコミュニケーションをとっているのが現実です。
そのため仮に他人に自分のことを誤解されていると感じたとしても、それを何としても正そうと相手を説得することは、あまり意味のないことになるわけです。
だからこそ何を言われても気にしないためには、
「相手に自分のことをきちんと理解されたい」という気持ちを少しずつでも諦めていく必要があります。
実際その方がずっと楽に生きられるはずです。
もしどうしてもそれが難しいのならば、それは自分の心の底に、
「自分の存在価値というものは、他人が決めてしまうものだ」
という、自分を苦しめる思い込みを持っている可能性があります。
>>>人のために尽くす生き方が、報われる人と報われない人の決定的な違い
2.何でも悪い方向に相手の言葉の意図を深読みしてしまうため
人から何を言われても気にしないようにしていくためには、自分自身が、
相手の言葉を下記のように受け取りやすい傾向がある
と把握しておく必要があります。
- 相手には自分を否定・批判する意図があると思ってしまう
- 相手は自分に対して悪意があると感じてしまう
確かに一定数の割合で、こうした一方的に否定や批判をしてくる人はいるものです。
しかし相手のことを「嫌味や悪口を言うような人ではない」と感じる場合は、もともと自分の自己肯定感の方が低い可能性が考えられます。
そもそも他人の言葉に傷つくというのは、自分にとって言われたことが図星であり、かつそのことにコンプレックスを抱えているということになります。
つまり自分に自信がないと、その分だけ他人の何気ない言葉に傷つきやすくなってしまうわけです。
そのため何を言われても気にしないためには、相手に言われた「言葉」よりも、
その相手は自分にワザと嫌なことを言うような人なのかどうか
という相手の人間性を見極めることこそが重要になります。
>>>自分のことを勝手に決めつける人に共通する心理とその対処法
3.自分の存在価値を他人のモノサシで測ってしまうため
他人の言葉に傷つきやすい人は、その時々の目の前の相手の意見や考え・価値観に振り回されやすい傾向があります。
たとえば、
- 相手から何か嫌味を言われたら、自分の方に落ち度があるのかもしれないと罪悪感を抱いてしまう
- 相手から批判をされると、相手に合わせて自分が変わらなければならないと感じてしまう
このように相手の言葉に何でも敏感に反応してしまうのは、しっかりした「自分の芯」を持てていない可能性があるからです。
ここでいう自分の芯を持つとは、一例を挙げると、
- 自分は人付き合いは、広く浅くよりも、少人数と深い関係性を持つ方が大切だと思う
- 仕事はスピードよりも質が重要だと思う
こうした生きる上での自分の指針や信念のことを言います。
自分の芯がブレている人は、他人から批判されたり、自分と正反対の意見を言われたりするたびに不安に陥りやすくなります。
さらに、そもそも自分と他人の心の境界線(自他境界)があいまいな場合、
「自分が他人の考えや意見、価値観を受け入れないことは、他人を否定して怒らせることになる」
という恐れを無意識に感じていることが多くあります。
何を言われても気にしないように自分の芯をしっかりと持つためには、
「自分と他人の意見や価値観は、それぞれ違っていて良いものだ」
という当たり前の事実にきちんと気付いていく必要があるんです。
>>>人と関わるのが怖い…その原因は「自他境界」を引けないことにある
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「何を言われても気にしない方法」よりも「傷ついた心をケアする方法」の方が重要
たとえ優秀で多くの人に慕われるような人であったとしても、他人の言葉に絶対に傷つかないようになるのは不可能なことです。
これはつまり、誰に何を言われても気にしない方法というものは、この世には存在しないということになります。
そのため、
「誰に何を言われても、傷つかないようになること」
を目指すよりも、傷つくことを前提に、
「傷ついてしまったときに、十分な対処ができるようになること」
を極めた方が賢明だということです。
何を言われても気にしない完璧なメンタルを目指そうとすることは、たとえば小さな子供に、
「何があっても絶対に転ばないようにする歩き方」
を教え込もうとすることと同じくらい非現実的なことです。
誰でも子供には転ぶことを想定した上で、「転んだときに、どうするべきか」を教えますよね。
それと同じように、他人の言葉に傷つくことを前提にして、傷ついたときの対処法をしっかりと理解すべきなんです。
>>>自分にだけ当たりが強い…身近な人からの攻撃がなくなる処世術
相手の言葉に反応することから、悩みは始まってしまう
基本的に他人の言葉に傷ついてしまったときは、相手と対立したり、素直に受け入れすぎたりせずに、
相手の言葉をただただ受け流すことが最良の対処法になります。
それは相手の言葉に対して、深読みをしたり反論したりして反応してしまうからこそ、
- 余計に傷ついてしまう
- 不必要に相手との関係性が悪くなってしまう
このようにして、ますます自己嫌悪に陥ってしまいかねないからです。
相手の言葉に反応してしまうというのは、すなわち相手の意図を瞬時に悪い方向に決めつけているということになります。
実際は発言の意図について相手に直接確かめない限り、本当のところは誰にも分からないものです。
だからこそ自分の反応のクセをきちんと押さえることが、他人の言葉に傷ついたときに自分で心をケアできることにつながっていくはずです。