毎日嫌なことばかりが頭に浮かんでしまい、いつも気分が落ち込む。もう疲れた…。
自分なりに日々を頑張っているにも関わらず、辛いことばかりだと、そんな人生がもう嫌になってしまいますよね。
本記事では、毎日嫌なことばかり思い出すことに疲れてしまった人へ、自分を苦しめる思考から抜け出す方法についてお伝えしていきます。
毎日嫌なことばかり思い出す…自分を追い詰めているものの正体とは
- 「他人からこんな嫌な理不尽なことをされた」
- 「思い出したくもない失敗をした」
- 「人生うまくいっている人と自分を比べて落ち込んでしまう」
こうした出来事をネガティブにばかり捉えてしまう原因には、自分の無意識下に、
- 他者は自分に対して悪意を持っているのかもしれない
- 「こういう自分でありたい」という理想像から外れた自分には、存在価値がないかもしれない
こうしたネガティブな信念が隠れている場合があります。
だからこそ、こうした嫌な出来事によって自分の心や感情が大きく動かされてしまうわけです。
このことに気付きさえすれば、少しずつ自分の「毎日嫌なことばかりだと捉えてしまう考え方」を変えることができるはずなんです。
その理由は、私達はみなが思い込みの世界に生きているからです。
私達はみんな「思い込みの世界」の中に生きている
同じ出来事でも、人によって見えているものや物事の捉え方は全く違うと言ってもいいものです。
たとえば、仕事でミスをして上司に怒られたとき、
「ミスをした自分は上司から見放されたに違いない」
と思う人もいれば、
「ミスをきちんと指摘してもらえた」
と思う人もいます。
こうした両極端な2つの捉え方は、どちらも無意識に頭の中に浮かび上がってきます。
これを認知心理学では自動思考と言い、自分のこれまでの経験や価値観によって勝手に思い浮かんでしまうものです。
自動思考が「反すう思考」を生み出す
嫌なことばかり思い出してしまう人というのは、たとえば職場の同僚に話しかけた際に相手が不機嫌だった場合、
「何かあったのかな」
くらいに留めておけず、
「自分が何か気に障ることを言ったのかもしれない」
このように捉えてしまいます。
その理由は、物事の捉え方の違いによる自動思考が人によって異なるからです。
そしてこの自動思考によって、感情が大きく動いたシーンを繰り返し思い浮かべてしまう「反すう思考」が生じやすくなります。
では、目の前の出来事を「ネガティブに捉える人」と「ポジティブに捉える人」の違いは何なのでしょうか。
それは幼い頃からの間違った思い込みが関係している可能性があります。
思い込みと事実を分けられない生き方では、毎日嫌なことばかりが目に入る
物事をネガティブに捉えやすい、不安を感じやすい人は、幼少期から事実をそのまま事実として受け取ることが苦手な傾向があります。
たとえば先ほど取り上げた、職場での「今日は同僚が不機嫌そうだ」と感じた例の場合、
- 事実: 同僚の機嫌が悪い
- 思い込み:「同僚の機嫌が悪いのは自分のせいかもしれない」と決め付けてしまう
このように「同僚の機嫌が悪い」という事実以上の意味づけをしてしまうと、思考がどんどんネガティブになってしまい、毎日嫌なことばかりが目に入るようになります。
さらに言えば「同僚の機嫌が悪い」ということ自体も、事実ではない可能性があるわけです。
その結果、そもそも、
「何が事実で、何が自分の考え(推測)だったのか」が分からなくなる
これが毎日嫌なことばかりに感じてしまう大きな原因の一つになるんです。
特に、気分や態度に一貫性がない人と関わることが多い場合、その相手の気持ちをいつも深読みしなければならず、相手の意に沿わなければ否定されることもあるかもしれません。
そうした人が自分の身近にいると、ちょっとした些細なことでも、
- 他人が悪意を持っているように感じやすくなる
- 何でも「自分のせいだ」と思いやすくなる
こうした思い込みがマイナスに働き、ますます日常の出来事をネガティブに捉えやすくなってしまうんです。
そして、この「思い込み」が自分を苦しめるものになっているんです。
自分よりも他人を優先する考え方を変えなければ苦しみは続く
「誰からも好かれる理想の自分、理想の人生を送りたい」
こうした思いを強く持っていると、結果的に自分よりも
- 相手はどう感じるだろうか
- 相手はどう思っているだろうか
このように他人の気持ちや意志を優先して物事を考えるようになってしまいます。
毎日嫌なことばかりだと感じるような自分を苦しめる考え方とは、このような他人中心の思考と言えるんです。
それでは、これまでの他人中心の考え方を変えて、自分の気持ち中心の考え方をしていくためには何が必要なのでしょうか。
それこそが思い込みと事実を区別することなんです。
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考え方を変える第一歩は思い込みに気付くこと
人生経験を積み、大人になったいま改めて考えてみると、
「誰からも好かれて、何も失敗もしない自分になれなければダメだ」
こうした思い込みは全くの間違いだと思えるはずです。
もし思えなかったとしたら、これまでの人生を一度思い返してみてください。
- 「友人にひどいことを言ったことがあったけど、許してもらえた」
- 「仕事でミスをしたけど、それが原因で上司に嫌われたりはしなかった」
このように自分のこれまでの思い込みと異なる過去の事実を思い返すことで、
「自分を苦しめていた考え方は思い込みだった」
と気付くことができていけるはずです。
この思い込みを変えていくことが、毎日嫌なことばかりだと解釈してしまう考え方を変えることにつながっていくんです。
毎日嫌なことばかりというネガティブ思考は自分を守るために必要だったもの
これまで辛く苦しい生き方をしてきた人は、ネガティブ思考は良くない事と考えてしまいがちです。
しかし、物事をいつもネガティブに捉えてしまうのは、過去に自分を守るために必要だったことでもあるはずなんです。
- 突然怒り出す相手に対して、身構える必要があった
- 少しの失敗で笑われたり叱られたりしたため、何事にも慎重になった
いつも目の前のことを悪い方向に捉えてきたからこそ、逆にここまでやってこられたとも解釈できるんです。
そのため毎日嫌なことばかりを考えてしまう自分は、決して悪いわけではないんです。
そう少しずつ気付いていくことで自分の考え方は必ず良い方向へ変えていけるはずです。