
「揺るがない自分がなくて、自信がもてない」
「何でも自分と人を比べて落ち込んでしまう」
無意識にいつも他人と自分を比較したり、他人の意見に流されやすい生き方は、とても辛いものです。
本記事では自分のモノサシを作る方法と、人と比べるクセを軽くするために必要なことについて解説していきます。
自分のモノサシを作る方法!何でも人と比べて苦しくなる人へ
結論から言うと、自分独自のモノサシをつくるためには大きく2つのことが必要になります。
- 自分のモノサシを持てていない理由をきちんと把握すること
- 自分が苦しくなる他者の余計な情報を遠ざけること
ここで言う「モノサシ」とは、
他人や世間一般の意見・考えとは無関係な自分の価値観のこと
です。
しっかりとした自分のモノサシを持つことができていない場合、その理由としては、
- 幸せになるビジョンが見えなくなっている
- 自分のモノサシを持たない方が生きやすかった過去がある
大きくこの2つが考えられます。
1.幸せになるビジョンが見えなくなっている
自分のモノサシが持てずに何でも人と比べてしまう原因の一つには、日々の幸福感や満足感が低いことが挙げられます。
それは裏を返せば
「いま現在に満足できていないから、人のことが気になってしまう」
ということです。
もし楽しい毎日であれば、自分と誰かを比較して落ち込んだりしないはずです。
ではなぜ毎日が楽しく感じないのかといえば、そこには将来への希望を持てていないことが考えられます。
将来への希望があるからこそ、人は目の前のやるべきことに集中できる
人は誰でも「頑張ればその努力は報われる」という希望を持てると、やる気がでるものです。
たとえば、
- 今の仕事を頑張れば、給与が上がる・出世できる
- お金をいくら貯められたら、〇〇ができる・買える
このように目の前のことを頑張ることが直接幸せにつながっていると感じられるからこそ、ワクワクしたり楽しく感じたりするわけです。
これは絶対的幸福感と言われています。
しかし、自分の努力が直接幸せにつながると思えなかったり、また思えなくなった場合、
たとえば、
- どんなに仕事を頑張っても給与がほとんど上がらない
- 頑張ってもなかなかお金が貯まらない
このように絶対的幸福感を得られない場合、多くの人は、相対的幸福感という他人と比べることで感じる幸福感を得ようとしてしまいます。
そして、この方法で満足感を得ようとすれば、
幸せ = 人に勝っていること
このように自分の幸せのモノサシが他人との勝ち負けで決まってしまうようになります。
それは結果的に、他人の不幸を願うことになってしまうんです。
2.自分のモノサシを持たない方が生きやすかった
自分のモノサシを持てず、人と比べるクセで苦しんでしまうもう一つの原因としては、
そもそもモノサシとなる自分の価値観を持たない方が生きやすかった過去がある
ことが挙げられます。
これは子供時代に下記のような親に育てられた場合に生じやすいものです。
- 自分(親)の考えと子供の考えが違うだけで激しく怒り出す
- 子供の意見や行動に対して過干渉すぎる
子供は誰でも育ててくれる親の存在なしには生きられません。
そのため、
「自分の考え・価値観を持たない方が親に受け入れてもらえる」
このように思い込み、親の考え・価値観をそのまま自分のものにしてしまう場合があります。
つまり、自分のモノサシを持つことを許されなかったまま、大人になってしまっていると言えます。
子供時代は確かに自分のモノサシを持たず、親の考えや価値観に合わせていた方が生きやすかったに違いありません。
しかし、大人になってからもこの思い込みが間違ったものだと気付けない場合、親との関係性の中で身に付けた「親からどう思われるか」というものの見方が自分を苦しめるものになってしまうんです。
他人中心のものの考え方から「人と比べるクセ」は生じる
人からどう思われるかばかりを気にしてしまうということは、裏を返せば、
「人から良く思われたい」
という願望があるということになります。
その場合、いま自分が持っている価値観というのは、他人の都合に合わせた価値観になってしまっているということになります。
たとえば、
- 学歴は非常に大事だ
- どれだけ立派な会社に勤めているかで人の価値は決まる
- 友人が少ない人は寂しい人だ
このような価値観は、そもそも自分以外の親や友人などの身近な他者が持っていたものだった可能性があるわけです。
つまり、本当の自分のモノサシをつくるためには、自分が持っている価値観のうち、
「何が自分を苦しめている他者の価値観なのか」
を一度整理して見直してみる必要があるんです。
そうでなければ、目の前の相手が変わるたびに、その相手の考え・価値観に合わせることになり、結果、相手の意見に流されてしまうことになるからです。
情報があふれている現代は、イヤでも他人と比較をさせられてしまう
今は簡単に他人の年収や生活レベルなどが見えてしまい、無意識に人と比較をしてしまいやすい時代です。
たとえば、仕事に関して自分は
- 「仕事はやりがいが一番大切だ」
- 「人付き合いは本当に最低限で良い」
このようにしっかりと自分のモノサシを持っていたとしても、
- まとめ記事で友人の勤めている会社の平均給与額を知ってしまう
- SNS上で友人には自分の知らない他の大勢の友人がいたと知ってしまう
こうしたことがキッカケで、これまで気にも留めていなかった事で他人の人生と自分の人生を比較してしまい、
- 「友人の稼いでいる額や友人の数に嫉妬してしまう」
- 「自分が平均よりも下だと勝手に落ち込んでしまう」
このような状態に誰しもが陥ってしまう可能性があるんです。
揺るぎない自分のモノサシをつくるために必要なこと
自分のモノサシを持てていない理由をきちんと知り、さらに他者の余計な情報を遠ざけた上で揺るぎないモノサシをつくるために必要なのは
「1つずつ、自分が持っている価値観を手放していくこと」
です。
本当の自分のモノサシを持てずに苦しいのは、「他者から良く思われたい」という気持ちを何一つ諦められていないからかもしれません。
たとえば、
- 仕事の成績
- 結婚の有無
- 自由な時間
- 友人の数
- 自宅や車のグレード
たとえ一つでも手放すことができれば、その分だけ気持ちに余裕もでき、自分がより大切にしたい価値観がはっきりと見えてくるはずです。
自分の中で価値観の優先順位があいまいであればこそ、
「自分が人生で一番大切にしたいことは何なのか」
このことを自分に問いかけてみてほしいと思います。